健康とおいしさ届けるキッチンカー

発酵食品使ったスパイスカレー

淡いモスグリーン色のキッチンカーからおいしそうなカレーの匂いが漂ってくる。
キッチンカーの名は「スパイスカレーと世界のごはん発酵食堂Tsumugi」。運営するのは、発酵食スペシャリスト、フードスタイリストなどの資格を持つ上田絢香さん(33)だ。発酵食材や発酵調味料、数種類のスパイスを合わせたカレーと世界のご飯を提供する。
加える発酵食品は、自家製のみそや甘酒、乳酸発酵させた旬の野菜など。カレーや多国籍料理と組み合わせ、興味を持ってもらうことで「健康でおいしい食事、発酵食品自体の魅力を知るきっかけになれば」と上田さん。
当面は安曇野市三郷温の自宅前で営業するが、いずれは松本平のあちこちに出没したい考えだ。

アレルギーや辛さにも対応

キッチンカー「スパイスカレーと世界のごはん発酵食堂Tsumugi」で提供する自慢のメニューは、「甘酒バターチキンカレー」(1026円)のほか、季節の野菜によってメニューが変わるガパオライスやルーロー飯、ビビンバなどの「世界のごはん」(1080円)だ。
すべてのメニューに上田絢香さん手作りの発酵食材が入る。調味料も食物アレルギーのある人が利用できるよう、小麦粉が入っていないグルテンフリーのしょうゆなどを使う。
カレーは、甘酒、ヨーグルト、塩こうじを合わせたものにチキンを漬け込み、軟らかくジューシー。タマネギは、炒めたり煮たりすることで甘みが出るのが特徴の「ケルたま」を地元のタマネギ農園から仕入れている。ドリンクメニューは、発酵みそとチョコレートを合わせた「みそショコラカフェラテ」(594円)や、自家製こうじシロップの炭酸割りなど。
発酵食品やスパイスには、便秘解消や食欲増進、代謝の改善、腸の活性化などの効果があるとされる。子どもから大人まですべての人が食べられるよう、カレーの辛さはスパイスで調整できるようになっている。

食事を見直し「体調」も改善

もともと、生理不順や妊娠期の体調不良などに悩んでいたという上田さん。漢方なども試してみたが、上田さんには合わなかった。「自分の体を食事から見直して整えたい」と思うようになり勉強をして資格を取得。みそ、甘酒などの発酵食品や調味料を自分で作り、料理に取り入れたところ、体の不調が改善したことから、発酵食品や手作り調味料などをもっと広めたい─と思ったという。
自身と同じように悩む女性や、家族の健康のため、発酵食を作る文化を無くしたくないとの思いから発酵食品を使った料理を教える教室を2017年に自宅で開いた。生徒には、健康志向の人や家族にアレルギー体質の人がいるなどの人が多い。現在はコロナ禍で休業中だが、落ち着いたら再開する予定だ。
元々、自分の店を持ちたいと思っていた上田さん。「健康に興味のない人や発酵食品を知らない人に、手軽に料理を味わってもらいたい」と、8月末からキッチンカーを始めた。
上田さんは「カフェの店内のように、その場所の雰囲気を楽しめるようなサービスをしていきたい」と話している。