「松本児童おけいこクラブ」設立

「働く母親」の思いを実現

放課後、子どもが安心して過ごせる場があれば…。宿題だけでなく、習い事もできればいい…。
働く母親のそうした希望をかなえたいと、松本市で8月、「松本児童おけいこクラブ」(桐2)がスタートした。設立したのは、小児科医の佐渡めぐ美さん(37、同)。自身も小学2年生の娘を持つ働く母親だ。
コロナ禍に伴う休校などで学童保育施設の利用が急増。放課後に保護者が家にいない児童らが過ごす場所を自らつくろうと、習い事の塾と学童保育施設の機能を併せ持つ同クラブを立ち上げた。
習い事は、音楽、造形、硬筆・毛筆の習字の4種類。宿題など学校の勉強もサポート、料金は1回ごとのチケット制。そんなユニークな「クラブ」とは─。

教員経験者指導造形など4種類

「松本児童おけいこクラブ」の月曜の習い事は音楽だ。取材日の先生は、祢津裕美子さん(67、安曇野市穂高)と松澤知佐江さん(63、松本市島立)。児童2人が宿題をした後、ミニキーボードを使い、音符を読む練習をした。
クラブを主宰する佐渡めぐ美さんの長女は昨年、小学校に入学。その際、「保育園は午後7時まで預かってくれていたが、学童はそこまで難しい。フルタイムの勤務ができないのではないか」と思ったという。「子どものいろいろな居場所があればいい」。そこで考えたのが「おけいこクラブ」だった。
同クラブでは、まず宿題を終わらせる。宿題がない場合、学校の進度にあった教材を用意、それに取り組む。習い事の先生は8人おり、全員が教員の経験者。月、金曜は音楽、火曜は造形、水曜は硬筆、木曜は毛筆となっている。信大附属松本小、旭町小に近く、両小学校の児童が1人で来られる。

勉強もサポート「楽しめる」場に

セーフティーカメラも設置。スマートフォンのアプリを通して、保護者が勤務先からも教室内の様子を見られるようにしている。
子どもたちは、学校の勉強で苦手なところをおさらいしたり、休んだ時に分からなくなった部分を教えてもらったり。「高い目標はないが、日常が楽しくなるよう成長してもらえたらいい。学習塾ではなく放課後が有意義になる場所になれば」と佐渡さん。
働く親の、働く親による、働く親とその子どもたちのためのクラブの活動はまだ始まったばかりだ。

【松本児童おけいこクラブ】
入会金、年会費は無料。1回1630円のチケット制で、3カ月間有効の5回券と10回券もある。10回券を使い切ると1回が無料になる。対象は小学校1~3年生で、現在7人が登録している。希望があれば、他の学年でも相談に応ずる。体験教室(無料)は常時受け付けている。
プログラムは原則、次の通り。▽午後3~4時半宿題・自習・おやつなど▽午後4時半~5時半レッスン▽午後5時半~6時片付け。7時まで滞在できる。