ストラップでマスク飾って気持ち明るく

大学×仕事×子育て成長実感

外したマスクをそのまま首に掛けておける便利アイテム「マスクストラップ」。コロナ禍を受けて海外で火が付いたファッションアイテムで、松本地方でも徐々に見掛けるようになってきた。
松本市新村の中澤瑞穂さん(39)は、マスクストラップを手作りしている。さまざまな職業の人の声を聞いて反映。「Bliancy(ブリアンシー)」のブランド名で安曇野市内のカフェで販売しており、おしゃれさと便利さを兼ね備えている-と好評という。
中澤さんは、中学3年生の母親でありながら、松本大学教育学部の学生でもある。子育てに悩む中で光を見いだしたくて門をたたいた。現在4年生。卒業後は県外の大学院に進み、さらに学びを深めたい考えで、大学に、ビジネスに、子育てに-と駆け回る日々だ。

便利でおしゃれ使い手の声反映

中澤瑞穂さんがマスクストラップを知ったのは今年5月。安曇野市豊科の「ANY TiDE CAFE(エニィタイドカフェ)」のオーナーが使っているのを見て、すぐに魅了された。
「外食の時、マスクを首に下げておけるので衛生的だし、コンビニに寄るときも、車にマスクを置き忘れることなく便利。そして、何よりおしゃれ」
20代の頃からアクセサリーを作り、フリーマーケットで売っていた中澤さんは、すぐに自分で作り始めた。最初は上質のクリスタルを使った女性用から。その後、所属する市消防団の団員から助言を得て、スーツに合うようレザーで作ったシンプルなものや、汗をかく職人のためにナイロン生地のものなど、男性用も開発した。
「首に下げたマスクが胸元で開いているのが嫌」と聞けば、左右のストラップに磁石を付けて胸元で一つ折りできるよう工夫。「胸ポケットに入れたい」と言われれば、ストラップの長さを調節するなど、使い手の声を次々と取り入れた。
おしゃれな不織布マスクもさまざまある昨今。「ファッション感覚でマスクとストラップを選べたら、マスク生活でも気持ちが明るくなる。多くの人にマスクストラップの良さを伝えたい」と話す。

親子関係の悩み大学進学で光が

松本大への進学は、息子との関係に悩んだのがきっかけだった。授業の範囲を超え興味のあることを深く追究しようとする長男は学校生活になじめず、自己肯定感も低かったという。毎日親子げんかを繰り返し、一緒に暮らすことが難しくなるほど関係が悪化。「息子との関わりをどうしても改善したい」と、わらにもすがる思いで大学の門をたたいた。
長男が中1で不登校になると中澤さんの関心は心理学にも向き、他学部の各種心理学を受講。卒業後に見据える県外の大学院でも、心理学を探究するつもりだ。長男は、フリースクールに通い始めると見違えるように元気になり、将来の夢も持つようになった。
子どもとの関わりを探る中で「同じ思いで悩んでいる人たちの助けになりたいと、より強く思うようになった」と中澤さん。周囲の意見や考えを自分の中に取り入れ、形にしたり、新たな発見をしたり。マスクストラップ作りと学業に共通する学びを通して自身の成長も実感している。


マスクストラップは「ANY TiDE CAFE」で販売。価格は600~1500円ほど。インスタグラム(bliancy_international)のDMでも注文を受け付けている。