【なないろキッズ】 #63 「うそ」責めずに状況確認

子どもがうそをついたとき、大人は一方的に厳しく叱ったり、ただ形式的に謝らせることにこだわることは避けましょう。
「何でうそをついたの?」と聞いても子どもはどう答えたらいいか分からないかもしれません。感情的にならず、穏やかに、前後のシチュエーションをインタビューしてみましょう。その際、口頭で聞くだけだと混乱しやすいかもしれません。紙に登場人物を棒人間で書き、言った言葉、思ったことなどを整理していく「コミック会話」もお勧めです。
口で説明するのが上手じゃない子には、選択肢を挙げて選んでもらいながら、確認していくのもよいでしょう。聞いていくうちにつじつまが合わなくなることもあるかもしれません。
特に発達障害のあるお子さんの中には、主観的な視点で見ていたり、一部分を捉えて誤解したりすることも起きやすいのです。つじつまが合わないことは責めずに、お子さんがどう捉えていたのかをまずは確認していきましょう。
時にはかたくなに何もしゃべらないということもあるかもしれません。その場合は、分からないまま受け止めることも必要になるでしょう。
お子さんがうそをつかざるを得なかったシチュエーションがある程度見えてきたら、次回、同様のことが起きた時に、その子ならどうすることがより良いかを検討しましょう。
大人が良しとする正論を押し付けても、その行動をその子が取れなければ意味がありません。お子さんが取れそうなより良い行動を提案してみましょう。「わざとじゃなくて、物が壊れちゃったときびっくりするよね。パパやママに教えてくれたら怒らないから大丈夫だよ」などと。怒られると思ってうそをついたなら、次回正直に話せたときは、絶対に怒らないということを大人が努力することも必要です。
もう少し続けます。