安曇野シルバー人材センター 退職後も生き生きと活躍

「退職したけどまだまだ元気。技能や経験を生かして地域のために働きたい」。そんなシニアの要望に応え、各地で仕事を紹介しているのが公益社団法人シルバー人材センターだ。名前は聞くけれど、実際、どんな活動をしているのか-。月に1度説明会を開いている安曇野シルバー人材センター(安曇野市豊科)を訪ね、参加者らの話を聞いた。
「多い時は月に30人ほどが説明会に来てくれます」。そう話すのは同センター専務理事で事務局長の大向弘明さん(62)。コロナ禍で最近は入会者が減っているが、9月の説明会には、市内の60歳以上男女14人が参加し、熱心に話を聞いていた。
安曇野シルバー人材センターでは、月に1度開く説明会に出席することが、入会の条件。少子化などで若い世代の働き手が不足する中、「新たな地域の担い手としてシニアの存在は重要。働く以外に仲間づくりや健康づくり、生きがいにもつながる」と大向さん。
仕事内容は、地元の企業や事業者、一般家庭などから発注を受けた軽作業が中心。公園の清掃や草取り、駐車場の誘導、簡単な大工仕事のほか、障子の張り替えや賞状書き、空き家の管理なども。
法律により会員の就業期間は原則月10日以内、または週20時間程度と決まっている。このため、長時間の仕事は複数の会員がローテーションを組んで対応している。
同センターには現在、約870人が会員登録。昨年度の契約金額(売上高)は請負と派遣を合わせ約5億5700万円。独自事業として年末の門松の製作や、市内の借りた農地で育てた特産タマネギや野沢菜などを販売する「シルバー農園」にも力を入れる。
9月の説明会に参加し、早速、今月から市内公共施設で清掃の仕事が決まった村瀬孝子さん(74、安曇野市三郷明盛)は「年を取っても地域で生き生きと働きたい。微力でも必要とされることが何よりもうれしいです」と笑顔を見せた。
前職は県職員で、長野パラリンピック事務局で情報通信を担当していた臼井厚隆さん(63、三郷明盛)は、「パソコン関連など、自分の得意分野を生かして、地域の役に立つことを始めたい」と、意欲を見せた。
会員は働いた仕事量と質に応じ、その対価として配分金をセンターから受け取る仕組み。会員一人一人が事業者の立場で、センターや仕事の発注者とも雇用関係を持たない(シルバー派遣を除く)のが大きな特徴だ。
昨夏から庭木の剪定(せんてい)作業を中心に働く大江裕明さん(73、豊科)は現役時代は製造メーカーの営業職。同センターの講習会などに参加し、剪定技術を磨いた。「体を動かし、健康維持に役立ち、小遣いも稼げる。きれいになった庭を見て喜ばれると張り合いになる。体力が続く限り続けたいですね」と額の汗を拭った。
10月の説明会は21日午前9時半から、豊科ふれあいホールで。対象者は安曇野市在住で60歳以上。事前申し込み不要、直接会場へ。安曇野シルバー人材センターTEL0263・72・5800