懐かしさ感じる駄菓子屋

駄菓子屋「ららひかりや」店主 小島亜子さん 朝日村

色鮮やかなねじりゼリー、フルーツ味のラムネ、指輪形のキャンディーにジャム付きせんべい、ポン菓子…。壁際にずらりと並んだ色とりどりの駄菓子をじっくり眺め、真剣なまなざしで籠に入れていく子どもたち。駄菓子屋を知る世代には懐かしい光景に映る。
昭和にタイムスリップしたかのような小さな、朝日村の駄菓子屋「ららひかりや」。店の場所をどこにも載せていないのにもかかわらず、子どもたちでにぎわっている。知っている人だけがたどり着ける、物語の中にあるような店だ。
店主の小島亜子さん(48、小野沢)がそろばんをはじきながら「久しぶりだね」と、一人一人に明るく声を掛ける。一番人気はおまけが当たるくじ引き駄菓子。「大当たり!おめでとう!」。小島さんの明るい掛け声が響いた。

地域交流の場にアトリエで開店

「ららひかりや」は今年4月、小島亜子さんが「地域のコミュニケーションの場になれば」と開いた。張り子風の紙粘土細工を作るためのアトリエも兼ねている。
1956(昭和31)年に朝日村小野沢にオープンした衣料生活雑貨店「光屋」の建物を借りた。店名は、大家の高山義教さん(65)が「明るく楽しい場所になるように」と店名に「らら」を付けた。
「たまに子どもたちが来てくれたら」と気軽な気持ちで、アトリエに駄菓子を置いた小島さん。ところが、駄菓子屋の楽しさと懐かしさが評判を呼び、紙粘土細工作りができなくなるほど繁盛。オープンから半年で、訪れた子どもの数は約200人。「今ではすっかり駄菓子屋を楽しんでいます」と笑う。
取材した9月末、午後3時に開店すると、学校を終えた小学生や保育園児、小さい子どもを連れた家族や大人の常連らが次々に店を訪れ、客足が途切れることはなかった。

お菓子やくじなど親子で楽しんで

オープン当初から通っている齊藤彩菜さん(30、同村古見)は、「思い出のお菓子をリクエストできたり、自分が楽しくなっちゃいます」。息子の凉嘉(すずか)君(11)と潤嘉(るいか)君(9)は「いろいろな珍しいものが置いてあって、お菓子を食べたりくじ引きも楽しい」と笑顔を見せる。
店内は10~50円の品を中心に、子どもたちの反応を見たり大人の要望も聞いたりしながら、柔軟に商品を仕入れている。「子どもたちがくじ引きで当たって喜ぶのが本当にかわいくて、実は、当たりを多めにしてあります」と小島さん。

エネルギーもらい夢膨らむ

地域交流の場として2階部分をレンタルスペースとして貸し出すために準備中。コロナが収束に向かってきたら、訪れた人にお茶を出してゆっくりしてもらったり、村内外の作家の作品もたくさん置いたりしたい|。駄菓子屋を訪れる人たちの笑顔からエネルギーをもらって、小島さんの夢も膨らむ。

【インフォメーション】
営業時間は水曜の午後3~6時、日曜の午後1~6時。臨時休業あり。村内のクレープ店「ハチコクレープ」の出張販売日もある。詳細や連絡はインスタグラムから。