安曇野に泊まれるカフェ

「KIIIYA(キーヤ)cafe&hostel」 安曇野市

安曇野市穂高の穂高交流学習センターみらい近くにあるおしゃれな建物。「KIIIYAcafe&hostel」は「大好きな安曇野に人が集まり、つながる場所を」と活動してきた島友理奈さん(33)が9月に開いた泊まれるカフェだ。
ランチタイム以外にもおいしい食事を食べられる、ゆっくり打ち合わせや考え事ができる、地元の人も帰宅を気にせず飲める|。島さんが感じていた「こんな場所があったら良いのに」との思いを形にした。
幼なじみと一緒に、インスタグラムで安曇野の良いところを発信したり、クラフトイベントなども開いてきた島さん。多くの人と出会い、人々の笑顔を見ているうちにほしくなり、つくったという「拠点」に足を運んでみた。

オープンまでの道のりは厳しく

「KIIIYAcafe&hostel」オープンまでの道のりは、決して平たんではなかった。具体的に動きだしたのは2018年。会社を設立し2人の社員を雇った。翌19年には古い店舗をリノベーションして開店させるはずだったが、着工目前に見積額の倍の費用がかかると連絡を受け、その時は断念した。
「社員もいる。立ち止まるわけにはいかない」。別の場所でテークアウト専門ドリンク店「リトル・キーヤ」を始めた。偶然、タピオカブームとも重なったこともあり、経営は順調に。常連が増え、人々の笑顔を見るうちに、この場所に愛着が出てきた。
泊まれるカフェづくりへ再び動きだした時、コロナ禍に見舞われた。建物完成までの間、社員は白馬村や県外に研修に行く予定だったがそれも中止に。途方に暮れる中、キッチンカー販売などを手掛けるモビ信州の浅沢一郎代表(48)から「キッチンカーを貸してあげるからやってみたら」と声を掛けてもらい、営業を続けることができた。

挫折するたびに人に助けられて

島さんは「挫折するたびに誰かが助けてくれた」と振り返る。外構を整える予算を作ろうとクラウドファンディングに挑戦すると、「活動が励みになる」「キーヤに行くとモチベーションが上がる」などと支援者からの温かいメッセージが届いた。「遠回りは無駄ではなかった」と島さん。
「KIIIYAcafe&hostel」は、1階がカフェ、2階が宿泊スペース。カフェは20席あり、8人用(現在はコロナ対策で上限6人)の半個室も3つ。うち1部屋は小上がりで小さな子どもがいても安心だ。カフェタイムには、人気のクレープやリゾットなどの軽食を提供している。
2階の宿泊スペースは、吹き抜けを挟んで客室と宿泊客用のリビングに分かれている。客室はカプセルタイプの1人部屋が2つ、2人~5人部屋がそれぞれ1部屋ずつある。
コロナの影響で営業時間などはまだ流動的な状態。だが、島さんは「地元の人たちの新しいスポット。旅行に行けない時代に、ちょっと気分の上がる場所にしていきたい」と前を向く。

【インフォメーション】
宿泊費は3500円から。カフェは午前10時~午後2時のランチタイム、午後2~5時のカフェタイム、5~8時のディナータイムでメニューが変わる。ランチは選んでスタッフに盛り付けてもらうワンプレートのデリ形式。1000~1900円の3種類。不定休。詳細はインスタグラム=QRコード=から。TEL0263・75・2784