ユニーク 変わり種自販機

商品のバリエーション豊か 増えた自宅需要に対応

自動販売機でラブレター?
コロナ禍で外食や外出の機会が減る中、人と対面せずに品物が買える自販機の需要が高まっているのを受け、扱う商品のバリエーションが増えている。ギョーザやハンバーガーなどの食品に加え、手書きのラブレターといった変わり種も。自販機自体も、高速バスの車内アナウンスが流れるユニークなものも登場した。
背景には、自慢の味や品を何とかお客さんに届けたい、少しでも売り上げ増につなげたいとの店側の思いのほか、人目の多い店外に自販機を置くことで商品のPRにつなげたいとの思惑も。利用者側にとっても、家に持ち帰って手軽に店の味を楽しめる利点がある。
そんなユニークな自販機を巡ってみた。

ギョーザ製造・販売などの信栄食品(松本市並柳4)は5月、自動販売機を直営店「ぎょうざのみせさくら」前に設置した。井川城の事務所とホットプラザ浅間にも置いている。人気の「松本一本ねぎ餃子」、定番の「肉餃子」のほか、場所によって「マッスルギョーザ」「野菜餃子」なども入る。
20個入りで500円(マッスルギョーザは750円)。営業企画部の神倉まり奈さんは「今後も設置場所を増やしたい」と話す。

農業機械の修理販売や飲食業を展開する緑新(塩尻市広丘吉田)は8月、同市広丘野村の住宅地にハンバーガーの自販機「遊食堂」を置いた。食材はすべて国産で、自社で手作りした商品が入る。山賊ナゲット、上松牛乳を使ったカステラも。「季節ごとにいろいろな味、食材のハンバーガーを入れたい。受験シーズンにはおみくじ付きも考えている」と岡庭新社長(47)。

ジュース類と並んで「ラブレター」の商品表示があるYショップニシ(大町市平)の自販機。300円で購入してみると、ビー玉とマスキングテープで筒状に巻かれた紙がペットボトルに入って出てきた。文面は「次の土よう日僕とデートしてください!!」
もしもこんなものがあったら楽しいし、元気も出るのでは|と発案。1通として同じものはないといい、店主の舘友希江さん(44)は「買った人に届く手紙。開ける楽しみもある。ぜひ体験して」

「まもなく新宿、新宿でございます」「次は白骨温泉、白骨温泉でございます」。自販機でジュースを買うと路線バスの車内アナウンスが流れる。アルピコ交通(松本市井川城)がダイドードリンコ(大阪市)と共同で開発した。松本バスターミナルのチケットカウンターや上高地線森口駅など6カ所に設置。中央道梓川サービスエリア(SA、上り)と諏訪湖SA(上り)にある2台から流れてくるのは、バスガイドの声だ。
同社経営企画室の山岸達也係長(30)は「全国的にも珍しいのでは」と話している。

ハルピンラーメン塩尻広丘店(塩尻市広丘野村)は6月、無人の持ち帰り専門店を開設した。利用者は自販機で券を買い、冷凍庫から品物を出して持ち帰る。ラーメンは「信州麺コレクション」と銘打ち、麺匠佐蔵(松本市)、おおぼし(上田市)など、有名店自慢の6種。ハルピンラーメンの山崎仁雷社長(44)は「コロナ禍で増えた自宅での需要に応えたい」としている。