まるで「4姉妹」40年の絆「ものづくり弥生会」

大正琴を弾き、ペーパークラフトバンドで小物を作る。それだけのために女性4人が毎週集まる。元をたどると40年に及ぶ活動だ。「1人じゃできない」「これが生きがい」。古希を過ぎて八十路(やそじ)にかかる、まるで「4姉妹」の会を、塩尻市片丘に訪ねた。
クラフトバンド作りは、メンバーで教え合う。やりとりはおおらか。「この隙間に(ひもを)入れるだよ」「心はそう思っているの!」。老いのもどかしさも素直に出して、共に笑う。「誰が何を言っても怒らないの」。1人の言葉にみんながうなずいた。
4人は、横山里子さん(80)、横山和枝さん(79)、百瀬米子さん(78)、桜井良子さん(74)。長く一緒に公民館活動の大正琴の教室に通っていた。1982年にできた「すみれ会」だ。
会のメンバーは一時、40人ほどいたが、徐々に少なくなり、この4人に。4年前、違うことにも取り組もうと、クラフトを始めた。3月だったことにちなみ、「ものづくり弥生会」と名前を新たにした。
週に1度、地区のコミュニティーセンターに顔をそろえる。前半は琴を弾き、休憩を挟んでクラフト作りを始める。合わせて2時間ほど。琴もクラフトも指を動かす。「頭の活性化にいいよね」と里子さん。指運びによどみがない。
「クラフトを活動に加えてよかった」と声をそろえる。「何を作ってきたの、と家族に聞かれるのが楽しみ」と良子さん。そんな張り合いが週に1度通う力になっている。
作るのは、動物や季節のものが多い。翌年の干支(えと)、ハロウィーンカボチャの人形、門松…。一つの題材を複数回かけて仕上げる。
別の教室で習っている米子さんが主な指導役だ。市販の解説書も参考にするが、「メンバーそれぞれ表情が違ってくる」と米子さん。和枝さんも「世界に一つだけのものだと思って、わが道を行く」と笑う。
創作は頃合いで区切りを付け、おやつを囲む。料理を作って食事会になることも。一緒に旅行もする4姉妹は、サンプロアルウィンにも行った。この日は、「セルジーニョ、けがしちゃって」と、松本山雅FCの残留争いを心配した。
例年、地域の文化祭に作品を展示しているが、コロナ禍で中止に。代わりに11月下旬に自主展示会を開く。
干支はイノシシ、ネズミ、ウシ、トラを作った。全部の干支を制覇するため、「あと8年生きないと」。和枝さんの言葉に3人が笑った。