MG杯ガールズエイトサッカー 中信勢5年ぶりV逸

小学生女子サッカーのMGプレス杯第19回ガールズエイト(U-12)県大会(6、7日=塩尻市中央スポーツ公園サッカー場、県サッカー協会主催、MGプレス共催)は、トップストーン・ロゼッタ(上伊那)が8年ぶり2回目の優勝を果たした。決勝で前年覇者の波田FCバンビーナ(松本市)を4-0で下すなど、予選から全4戦で計39得点・無失点と圧倒的な強さ。中信勢は5年ぶりに優勝を逃した。

力の差 気持ちは負けず
前年覇者の波田決勝で敗れる

8人制。前後半15分ずつ。決勝で波田は、トップストーンの個々の技術や両サイドを使う速いパスワークに太刀打ちできず、前半開始直後の1分に先制されたのを皮切りに6、9分と失点。後半は守備に人数を割いて立て直しを図ったが、13分にカウンターから強烈なシュートを決められた。
残り1分、波田はゴール前の混戦からMF田畑胡桃(三郷6)がこん身のシュートを放ったが、GKの好守に阻まれ無得点に終わった。小松深雪監督(43)は「試合には負けたが、気持ちでは負けていなかった。選手たちは最後まで諦めず、よく頑張った」とねぎらった。
3位決定戦は、準決勝で波田にPK戦で敗れた松本ウィングが、FCスワン(諏訪)を1-0で破った。予選4位で順位決定トーナメントに回ったFC大町プチタフィタは、7位決定戦でFC佐久インテンザに5-0で勝った。

個の技術や経験で圧倒
トップストーン8年ぶりV

昨年に5年生主体で3位に食い込んだトップストーンは、今季6年生12人のうち8人が県トレセンのメンバー。個々の技術や経験値の高さは抜きん出ており、波田の小松監督は「個で勝てないならチーム力で勝負しようと挑んだが、相手が一枚上手だった」と、その強さを認めた。
今大会チーム最多の9得点を挙げたMF高山陽菜(波田6)も「歯が立たなかった。決勝で1点も取れなかったのが悔しい」。
波田の連覇はならず、優勝カップは中信勢の手を離れた。チームを引っ張ったMF前野紬主将(菅野6)は「この悔しさを忘れず、来年はカップを取り返してほしい」と後輩たちに託した。

結成間もないチームが交流戦に参加

大会は女子サッカーの底辺拡大も目的にし、8月に結成したばかりの上小レディースFC(上田・小諸地域)は2日目の交流戦のみに初参加。自前のユニホームはまだなく、他チームのお下がりを着た1~6年生8人が、予選5位チームとの2試合にフル出場して経験を積んだ。
「多くの女子チームと触れ合い、選手はいい刺激を受けた。来年も参加し、一緒に県内の女子サッカーを盛り上げていきたい」と小林弘幸監督(62)。
また、小学生のころに選手として大会に出場し、競技を続けながら3、4級審判の資格を取得した中高生が、「ユース審判員」として予選や順位決定トーナメントで笛を吹くなどして運営を支えた。

【最終順位】(1)トップストーン・ロゼッタ(2)波田FCバンビーナ(3)松本ウィング(4)FCスワン(5)FCフェローズレディース(長野市)(6)アザリー飯田フィエット(7)FC大町プチタフィタ(8)FC佐久インテンザ