外来に来られるお子さんで、頻繁に頭痛を起こすという方が少なくありません。
頭痛の原因はさまざまです。感覚が敏感で、環境の刺激を受けやすかったり、普通に生活しているだけで気を張ってしまい、筋肉が緊張して肩凝り、眼精疲労を起こしやすかったりする場合があります。心理的ストレスを受けやすいといったこともあるようです。
頻繁に頭痛を訴える場合、まずは頭痛を起こすような何らかの病気があるかないかを小児科で精査してもらいましょう。明らかな病因がない場合、一般的に次のようなことで頭痛が起きやすいことがあります。
▽気圧の変動の影響
▽緊張しやすい、気を使い過ぎる、外の世界で常にアンテナを巡らせている、常に気を張っている|といったことによる疲れ
▽目から入る刺激(まぶしさ、人混みでの人の動き)に敏感で疲れる
▽乗り物の振動や車窓の景色の変化、加速度などの変化による影響
▽姿勢の悪さ、同じ姿勢で固まることによる筋肉の疲労
▽目の使い方が不得手、目の使い過ぎによる眼精疲労
▽精神的なストレスが身体症状として表れる
▽特定の食べ物を食べると頭痛が起きやすい体質
頭痛が続く場合、「頭痛日記」を付けて、頭痛が起こりやすい傾向をつかむことは役に立ちます。簡単な生活記録(出掛けた場所、やったことなど)と、頭痛になった時間や強さなどを、記録に付けてみましょう。頭痛が起きやすいシチュエーションを把握して対策を考えましょう。
またいつごろから悪化したかなども、きっかけを把握する要因になります。学校でのことは担任の先生にも協力してもらいましょう。記録を受診時に持参し、医師の意見を聞いたり、対策や鎮痛剤の使い方なども相談したりしてください。
【なないろキッズ】 #65 頭痛の原因ストレスも
- 2021/11/23
- 小児科医・新美妙美のなないろキッズ