イギリス人女性 グリーフさん 充実の生坂ライフ

人々の縁 自分の行動に感謝

生坂村に住むイギリス人女性ジュリア・グリーフさん(44)は、自宅や安曇野市穂高で「ジュリアの英語教室」を開いている。
北海に面したイングランドの町クロマーの出身。1999年、生坂中学校の外国語指導助手(ALT)として初めて生坂村にやってきた。地元の雰囲気や豊かな自然に引かれ、以来、ずっと住み続けている。
年間の気温差が小さいというクロマーに比べ、夏の蒸し暑さ、痛さを感じるほどの冬の寒さに驚いたというグリーフさん。「まるでホラー映画のよう」と話す虫の大きさを含めて、故郷とのギャップを満喫している。
2歳以上を対象に英語を教えながら、趣味の陶芸にも励む。そんな「生坂ライフ」を楽しむグリーフさんを訪ねた。

中学のALTで初めて「生坂」へ

ジュリア・グリーフさんは、生坂中学校でALTとして3年勤めた。その後、松本市の英語教室で講師に。通勤面から同市内に住むことを多くの人に勧められたが、「通うのは大変でも生坂がいい」と、住む場所は変えなかった
2005年には自宅に、翌年には安曇野市穂高に教室を開いた。小さな子どもには、絵の多いテキストや手作りの絵本などを使ってゲームをしながら英語の基本や読む力を教える。中・高校生には、学校で学ぶ内容を交えつつ英語で自分を表現する英会話を中心に指導している。
モットーは「楽しい教室」。まず英語を好きになってもらいたいとの思いがある。教室以外でも日本語、時には英語でプライベートの話をして、生徒と仲良くなる工夫もしている。
自身、来日した当初は自己紹介程度の日本語しか話せなかった。生徒や地域の人々との関わりを楽しむうちに少しずつ日本語が身に付き、今では誰とでも話せるようになった。そんな体験を、逆に英語の指導にも生かしている。

没頭できる趣味「陶芸」にも挑戦

プライベートでは、陶芸作家としてグループ展示や自宅での展示販売などにも挑戦。元々、クラフトフェアなどで見た日本独特の「自然な柔らかい雰囲気の作品」に興味があった。「没頭できる趣味を持ちたい」と、池田町の陶芸教室に週1、2回のペースで2005年から6年間通い、手びねりとろくろの両方の技術を学んだ。
現在は自宅で1人で成形をするまでに。釉(ゆう)薬(やく)も新しい色を出すために実験を重ねる。日本に来て触れた陶芸は「クリエーティブな自分でいられるのがとても楽しい」と言う。
英語教室では人と触れ合える楽しさ、陶芸では1人の時間に夢中になれる空間がある。「どちらか1つではなく、2つのバランスがとても心地よく毎日が充実している」と笑顔で話すグリーフさん。「イギリスにいたら、こうした今の生活はできていない。人々の縁と自分の行動に感謝したい」と話している。