月食×電飾 満月演じる天体ショー

地球の影に満月のほぼ全体が隠れる部分月食が19日夜、松本平一帯でも観測された。記者は、電飾を施した10メートルを超える大きな立木がある山形村の「アイシティ21」駐車場で撮影に臨んだ。食の最大や電飾との共演など、赤銅色の満月が演じた天体ショーを紹介する。
国立天文台(東京都)によると、今回の部分月食は月の最大97.8%が欠け、ほぼ皆既月食に近い状態に。これほど大きく欠ける部分月食は、140年ぶりという。
午後6時2分。宵の東の空低くに、食の最大を迎えた赤銅色の満月が浮かび、神々しい雰囲気を漂わせた。右下部が少し明るい。1200ミリの超望遠レンズを付けたカメラを構える。日本で「餅をつくうさぎ」と呼び愛(め)でる月の模様がいつもとは違い、薄暗さの中にしっとりと浮かび上がった。
右回りに明るさを増し、満月に戻るまでを約15分間隔で撮影。その間に別のカメラで、電飾した立木と月食のコラボレーションを撮ろうと試みた。
強烈に明るい電飾と月の明暗の差が大きいため、画面の半分を減光できる「ハーフNDフィルター」を使って電飾の光だけを抑える、予想以上に難度が高い撮影に。コロナ疲れの心の癒やしになればと、電飾の先端に赤銅色の満月を乗せ、一足早いクリスマスツリーを表現した。
次に日本で月食が見られるのは、来年11月8日の皆既月食だ。