演劇「老いと建築」上演

まつもと市民芸術館(松本市深志3)で12月4、5日、演劇「老いと建築」が上演される。俳優で劇作家、演出家の長塚圭史さん率いる劇団「阿佐ケ谷スパイダース」の2年ぶりの新作。古い家に1人で住む老女の追想と現実を通し、3世代にわたる母娘の秘密、そこにどう向き合い未来を生きていくかを描いた家族の物語だ。
俳優の村岡希美さんが主人公を演じ、長塚さんやTCアルプ作品にも参加した坂本慶介さんらが出演する。
長塚さんは、寺田倉庫(東京)が企画した建築家と詩人によるアートイベント「謳(うた)う建築」展への参加がきっかけでこの作品を構想。建築家の能作文徳さんが昭和時代の中古住宅をリノベーションした自宅兼事務所「西大井のあな」にせりふを紡ぐ際、戯曲化した。
「建物が朽ちれば朽ちるほど浮かんでくる若い頃の輝かしい理想や風景を、水鏡のように浮かび上がらせたかった」と長塚さん。舞台美術は家族の象徴として大きなダイニングテーブルをしつらえ、観客の想像力で空間が変化していくような演出にもこだわった。
阿佐ケ谷スパイダースは2017年に劇団化。約30人が在籍し、手作りの演劇にこだわる。松本公演は3年ぶりで、村岡さんは「松本の皆さんに“また来た”と思ってもらえるような劇団になりたい」。長塚さんは「これまでとはひと味違う作品。皆が抱える問題をそれぞれの気持ちで受け止めてもらえれば」。
4日午後2時(アフタートークあり)、5日午後1時開演。一般4000円、18歳以下2000円。同館チケットセンターTEL0263・33・2200(午前10時~午後6時)