旭町中4年ぶり2回目チラベルト杯V

県代表として北信越大会へ

中学校サッカーの第20回チラベルトカップ県新人選抜大会は11月27、28日、松本市旭町中グラウンドなどで開いた。決勝で旭町が東北(長野市)を1─0で破り、4年ぶり2回目の優勝を果たした。旭町は県代表として北信越大会(12月25~27日、金沢市)に出場する。
新人戦の県内4地区の各1、2位と、松本市の上位8校の計16校が出場。トーナメントで争った。前後半25分ずつ。
決勝は、準決勝で中信1位の女鳥羽(松本市)を1─0で破った旭町と、前回覇者の赤穂(駒ケ根市)を2─0で下した北信1位の東北が対戦。
前半は互いにカウンターから攻撃を仕掛けたが、決定力を欠いて無得点。後半の序盤から攻勢を強めた旭町が終了間際、MF増田貴一(2年)の左クロスのこぼれ球を、途中出場のFW稲田航汰(1年)が押し込んで先制し、これが決勝点に。
大会は、2002年ワールドカップ日韓大会で松本市がGKチラベルト主将率いるパラグアイ代表のキャンプ地になったのを記念して創設し、現在は中体連の新人戦県大会の位置付けに。3位決定戦は赤穂が女鳥羽を2─1で下した。

クラブ勢と競い鍛えた底力発揮

中信大会はPK戦になった初戦で敗退した旭町。今大会は1回戦で南信2位の宮田(宮田村)を1─0、2回戦は中信2位の山辺(松本市)を2─0で破り、準決勝と決勝も無失点と底力を発揮した。
1週間前の練習試合では、南信1位で優勝候補筆頭の赤穂に1─4で完敗していた。その赤穂を零封した東北との決勝は「相手の固い守備をどう崩すかが鍵だった」と小沼和哉監督(38)。攻めあぐむ中、後半18分に投入した俊足の稲田が期待に応えた。
2回戦でも2アシストした増田は「勝利を信じてクロスを入れた。(いったん相手に取られたボールがこぼれ)決めてくれて本当にうれしい」と1年生の活躍を喜び、「次は自分も得点したい」と意気込んだ。
守備の要のCB久保田大輝主将(2年)は「最後まで諦めず、チーム一丸でつかんだ優勝。技術面や決定力不足の課題も見えた。北信越に向けて練習を重ねたい」。
旭町はU─15県リーグ1部に昨季から、中体連勢で唯一参戦。クラブチームを相手に力を付け、今夏の県総体2位、北信越総体で4強入りし、全国大会出場にあと一歩まで迫った。
今季リーグは最下位(10位)で来季2部に降格するが、1部復帰を目指す1、2年生にとって、今大会の優勝は大きな自信になったはず。小沼監督は「ここからが勝負。優勝に甘んじることなく、ひた向きに練習し、勝てるチームに育てたい」と先を見据えた。
○…旭町・稲田(決勝ゴール)「絶対に決めようと強い気持ちで臨んだ。チームの勝利に貢献できたのがうれしい」