酒類鑑評会で亀田屋酒造が最優秀賞、大雪渓酒造は特別賞

亀田屋酒造の伊藤さん(右)と大雪渓酒造の長瀬さん

亀田屋酒造店(松本市島立)の「アルプス正宗純米大吟醸山恵錦(さんけいにしき)」が、第92回関東信越国税局酒類鑑評会で純米吟醸酒の部の最優秀賞に輝いた。大雪渓酒造(池田町会染)の「大雪渓大吟醸山田錦」は、吟醸酒の部で最優秀賞に次ぐ特別賞に。吟醸酒、純米吟醸酒、純米酒の3部制になった2017年以降、中信の酒蔵の最優秀賞、特別賞は初。
2020酒造年度に茨城、栃木、群馬、埼玉、新潟、長野の6県で製造された日本酒の出来栄えを評価。187の製造場が計389点を出品し、9、10月に審査があった。
亀田屋の受賞酒は、松川村で契約栽培された県開発の酒米・山恵錦を使い、精米歩合は35%。爽やかなリンゴやバナナのような香りが楽しめ、酸味が調和した軽快な味わいだ。
就任5年目になる杜氏(とうじ)の伊藤大治さん(46)は、原料の酒米を県内産にこだわり、消費者の傾向も捉えた酒造りに励む。他の蔵や先輩杜氏、勉強会などから積極的に情報を収集。既成概念にとらわれない新しい試みも、評価される味につながった。
この出品酒は、全国新酒鑑評会で金賞、県清酒品評会では県知事賞を獲得。伊藤さんは「評価される味を維持し続けることが大事。受賞をきっかけに、知らなかった人も当社や地元の酒に目を向けてもらえたら」とする。
大雪渓の受賞酒は、兵庫県産山田錦を35%まで磨き上げ、軽やかな甘みでふくよかな味わいに醸し上げた。同社の出品酒も全国で金賞、県で知事賞に。「蔵人の意見も取り入れ、みんなで手間暇かけて仕上げた味」と杜氏の長瀬護さん(46)。コロナ禍で消費が落ち込む中、「生産を続けるためにも、地元の酒をぜひ多くの人に飲んでもらいたい」と話している。