資料集め成果「めぐる会」が松本十二薬師の冊子

松本市にあった12カ所の札所を巡る「松本十二薬師」。その存在に光を当てようと活動する「松本十二薬師をめぐる会」(飯島惠道代表)が、各札所の由来(縁起)を紹介する冊子「松本十二薬師めぐり」を自費出版した。一昨年から調査し資料を掘り起こしてきた「成果」だ。10日から市内の書店などで販売する。
冊子は第一番の本町生安寺(現・蟻ケ崎4)から十二番の浅間神宮寺(浅間温泉3)まで、各札所の開創年や由来を簡潔に記載。画家の小林憲宏さん(梓川梓)に札所を描いてもらい、「散策ポイント」を地図や写真で示した。見やすさ、分かりやすさを心掛け、ガイドブックにもなる。
人々を病気などの苦から救うとされる薬師如来を祭った札所を巡る、江戸時代を中心に行われた信仰だが、松本の札所に関する手掛かりはわずか。このため東昌寺(白板1)住職の飯島さん(58)らが、2019年8月に「めぐる会」を発足。今年6月まで12回、各札所を巡り参拝や座学を行いながら資料を集め、冊子作りを進めてきた。
「(活動が)コロナ禍と重なった時期で、薬師信仰は現代に通じるとの思いがあった。次代につながるよう活動していきたい」と飯島さん。
めぐる会は今後、札所巡りや講座などを行うほか、札所の解明されていない部分について調査・資料収集を続ける考えだ。
冊子はB5判、72ページ。2000円。600部印刷し、200部は市文書館、中央図書館などに寄付し、協力団体・個人に配布した。販売は興文堂平田店、同アイシティ店、丸善松本店、宮脇書店と、クラフト舎オンラインショップで。