健康運動指導士・大池育江さんが指導―「ものわすれ予防体操」で脳活性化

最近、人の名前や漢字が思い出せない―。年を取るごとに増えてくる「物忘れ」。仲間と楽しく全身を動かし、脳を活性化させて予防しようと、健康運動指導士の大池育江さん(松本市寿北)が、「ものわすれ予防体操」を考案し毎月、安曇野市穂高会館(穂高)で指導している。11月に開いた教室をのぞいてみた。

季節ごと全4種

教室は、市民の健康づくりや地域貢献の一環として、大池さんが「オリビア」の愛称でパーソナリティーを務めるあづみ野エフエム(安曇野市明科七貴)が主催。体操は「ものわすれ外来」を開設する安曇野ななき診療所(同)の岸川雄介院長(73)が監修した。
「ものわすれ予防体操」は、季節ごとに計4種類あり、この日はロシア民謡「トロイカ」の曲に合わせた冬バージョンを市内の60~90代の女性6人が体験。軽快なリズムに乗って両腕を前後に振ったり、両足でステップを踏んだり。参加者は大池さんの動きをまねしながら、楽しく取り組んだ。
基本動作ができるようになると、その都度、体操に新しい動きやアレンジを加えていくのがこの教室の特徴。「すぐに覚えられなくても大丈夫。逆にできなくていいんです。頭と体を使った新しいことへの挑戦が、脳を活性化させ、物忘れの予防につながります」と大池さん。
曲の最後に、みんなで「イエーイ!」とポーズを決めるのが決まり。マスク越しに参加者の笑顔が広がった。

毎回医師講演も

体操とセットになっているのが岸川院長の講演。岸川院長は、「物忘れとは、脳の認知機能の低下のことで、認知症ではない」と説明。物忘れがあっても生活が混乱していなければ、認知症状態とはいえず、「精神疾患や意識障害ともしっかり区別して理解することが大事」と強調した。
予防するには、▽体を動かす▽食養生▽ストレスを和らげる|など心身の健康維持を挙げ、「同時に脳機能を幅広く鍛えておくことも重要」とした。
また、新しい神経細胞のネットワークを多く作ることで脳が活性化するとし、「未経験の体の動きや考え方を覚えることが、物忘れの予防に有効。仲間づくりや人との交流が、脳の前頭葉を刺激し、脳全体が活発になる」とアドバイスした。

この日は健康運動指導士で、バランスコーディネーターの塚田たみ子さん(長野市)を講師に、自律神経を整えるストレッチ「バランスコーディネーション」を取り入れたエクササイズにも初挑戦。ゆったりとした動きで、全身の筋肉や関節をほぐし、深い呼吸を意識しながら心と体のバランスも整えた。
初めて参加したという女性(80、安曇野市豊科)は「脳が刺激され、物忘れ予防に良さそう。体操は楽しく、間違えてもいいという気軽さがいいです」と笑顔を見せた。

【インフォメーション 】 次回は20日午前10時半~正午。安曇野市穂高会館視聴覚室。参加費500円。タオルやヨガマット持参、運動しやすい服装で。事前申し込みはいらず直接会場へ。問い合わせ、あづみ野エフエムTEL0263・62・0208