吉祥寺のアンテナショップ 安曇野の物産人気

新鮮で豊富な品ぞろえ好評

東京都武蔵野市吉祥寺。都民の憩いの場、井の頭公園に近く、大手賃貸住宅会社の「住みたい街ランキング」で毎年のように1位になる人気エリアだ。
ここにあるのが、同市と友好都市提携している安曇野市などの物産を販売しているアンテナショップ「麦わら帽子」(同市吉祥寺本町2)。店内には、リンゴやそば、米、ドライフルーツなど安曇野産の農作物や加工品などが並ぶ。店は小規模で、近くにはスーパーも何軒かあるが、安曇野産品を求める客が足を運んでいる。
渡辺真秀店長(55)も安曇野の大ファン。安曇野市にも頻繁に足を運んでいる。「安曇野、武蔵野両市民の交流を活発にしたい」という。
都内における信州安曇野情報の発信拠点にもなっている「麦わら帽子」を訪ねてみた。

友好都市の縁 交流とPRを

安曇野市の物産が並ぶ「麦わら帽子」は、JR中央線吉祥寺駅に近い中道通り商店街にある。武蔵野市が安曇野市など全国に9ある友好都市との交流促進や特産品のPRを目的に、2001年10月に開いた。武蔵野市の支援を受け、民間会社が運営に当たっている。
安曇野市と武蔵野市の交流は1987年、当時の武蔵野市幹部に旧豊科町出身者がいたことがきっかけでスタート。姉妹都市を経て、平成の大合併で安曇野市が誕生した後の2007年、友好都市となった。県内自治体では、ほかに川上村がある。
「麦わら帽子」は、9都市から「鮮度がよく、無農薬や無添加物で安心安全、地域の食文化に根ざしたもの」を仕入れ、販売している。安曇野市からも条件にあった青果や総菜が、主に市産直センター経由で送られてくる。
各都市自慢の品が並ぶ店内で、安曇野産品の人気は高い。「リンゴや米、トマト、シメジ、長芋、そば、ドライフルーツ…。総菜なら『わさび昆布』やおやきが好評です」と渡辺真秀店長。
毎月第3土曜の「安曇野市の日」には安曇野の物産を手厚くそろえる。取材した11月には、開店直後からお客がレジに並んでいた。常連という主婦(78)は「抜群に新鮮。スタッフも親切で、食材の調理法も教えてくれます」。渡辺さんも「よそにない品ぞろえで、多くの支持をいただいています」と笑顔で話す。

安曇野の子に販売体験会も

渡辺さんの趣味はドライブ。1年前の店長就任後、ふた月に一度は都内の自宅から家族と安曇野に出掛け、寺社巡りなどを楽しむ。地元の農家に寄って作物の情報を聞くこともある。
同店は市民交流事業の一環として、友好都市や地元の子どもたちによる販売体験会を開いてきた。一昨年の3月には、安曇野市の児童10人が、店頭で安曇野の特産品を元気にPR。同行した保護者らから「郷土のよさを知り、誇りを持ってくれたようだ」との声が聞かれたという。
その後、コロナ禍の影響で、交流は中断。安曇野市の担当者は「販売体験を含め、現時点で今後の交流事業の内容は未定」とする。「安曇野の子どもたちにぜひ、店を訪れてほしい。10人ほどならいつでも受け入れできます」と渡辺さん。
「麦わら帽子」の営業時間は午前10時半~午後6時半。年末年始を除き無休。TEL0422・29・0331