【なないろキッズ】 #66 余暇活動を充実

発達障害のあるお子さんにとって、余暇活動が充実していることは、健やかに生活、成長するためにとても大事な要素の一つです。
ただ発達の偏りがあると、趣味を見つけるにも興味が偏ってしまい広がりが持ちにくかったり、不安が強くて新しいことが始められなかったり、なかなか上達しなくて嫌になってしまったりといった困難も少なくありません。
学齢期の早めのうちに保護者がほんの少しサポートして、1人でできる趣味、みんなと分かち合える活動など、複数の趣味と好きな活動、それができる場を持てていることが理想的です。
好きな活動がしっかり確保できると、毎日のやるべき活動の疲れ、ストレスを癒やし、うまくいかないことが重なってきたときに、心の支えや生きる糧の一つになり得ます。
好きなことを見つけてあげたいけど見つけられなくて困るとか、ゲームばかりになってしまって心配といったご相談もよく聞かれます。
一つには、日々の生活が忙し過ぎて余裕がない状態だと、クリエーティブな活動や根気のいる活動などには、なかなか取り組めなかったり、何かを始める意欲が低下してしまったりして、受け身的な暇つぶししかできなくなるという傾向があります。
「忙しさ」「余裕のなさ」というものは人それぞれなので、ごく一般的に学校行って、宿題やって、習い事に週1回行くだけでも、へとへとになって余裕のないお子さんもいます。
そういう場合、外来に来ているお子さんには、思い切って宿題量や、学校の負荷を軽減してもらうために担任に相談してと、提案をすることもあります。
時間的、精神的なゆとりがあってこそ、余暇時間を意欲的に過ごせ、趣味がたくさんあることが、お子さんの育ちを支えることにつながることもあるのです。