【ガンズリポート】シゴトを語る #1 事業推進部長・小澤修一さん

普段は、J3チームや試合の運営会社として紹介される「株式会社松本山雅」。それが、地域のイベントに店を出したり、畑で大豆を作ったり。気が付くと、中信地区のそこかしこに「山雅」が顔を出している。サッカーから広がるさまざまな仕事について、「中の人」に語ってもらう。

サポーターとの関係より深く

事業推進部は2月、会社の改編でできました。仕事は大まかに言って三つ。集客のプロモーション、ホームタウン事業、「喫茶山雅」の運営です。
集客は今季、ホーム試合の平均入場者数と「クラブガンズ」会員を、1万人にすることを目標にしました。J3で、しかもコロナ禍。難しい数字です。達成にはこだわりを持ってやりますが、実は数字そのものに特別な意味はありません。
「1万人」は会社だけでなく、サポーターや後援会、行政の皆さんに分かりやすく伝えるための指標です。自分ごととして一緒に目指してもらえれば。今までの歴史を踏まえて「山雅はこうありたい」という僕自身の思いも込めています。
松本には、2005年に選手として来ました。観客は、最初は数十人でしたが、この年の最終戦は1000人超に。見に来た方が知り合いを誘ってくれ、どんどん増えました。
引退後も育成、広報、営業などで山雅に関わってきました。その間に感じたのは、強くなったからサポーターが増えたのではなく、サポーターが増えたから強くなったということです。
ただここ2年は、コロナでクラブとファン・サポーターとの間に少し線が引かれた感じがします。J1に2回昇格したクラブとして「自立しなきゃ」みたいな気負いもあったかもしれません。
もう一度、ファンやサポーターと一緒にやる、むしろ困った時は相談する、頼るという山雅らしい関係性を大切にしたい。そう呼び掛けるためのキーワードが「1万人」です。
開幕前週の5日には、ポスターを店に張り出してもらう「緑化大作戦」を、サポーターと一緒にやりました。皆さんに、主体的に山雅と関わってほしい。自分ごととして楽しんでもらえれば、活動の輪は広がります。
来たころからすると、街はずいぶん変わりました。山雅の活動を通じて、スポーツが街を元気にするという実感が皆さんにもあるのでは。これから先、そうあらねばならない-と取り組んでいます。