段ボール模型制作の浅香さん 島内公民館で展示会

ライオンに乗ったり、自分より大きなクマにびっくりしたり。大きな動物たちに出迎えられて、子どもたちはワクワクだ。動物は全て段ボール製。大人も乗ったり触ったりして楽しめる。
作品は、趣味で段ボールを使った模型などを手掛ける浅香吉司さん(64、松本市大手5)の手作りだ。28日まで、島内公民館のギャラリー「ピアッザ」で展示されている。入場無料。
制作に約4カ月かかるトラやライオンなどの大型模型は高さ約80センチ、長さ約150センチで、体重80キロの大人が乗っても壊れない。
会場では、子どもが乗って写真を撮ったり、お面をかぶって遊んだりしていた。浅香さんは「子どもたちが喜んでくれることがうれしい。触って乗ってかぶって楽しんでもらえたら」と話す。

細部まで再現触って乗って

松本市島内公民館の展示会場には、飛行機、電車、バイクなどの乗り物、オオワシやサメなどの生き物、日本昔話の「桃太郎」をテーマとしたお面など、120点以上が展示されている。
飛行機のプロペラが回せたり、動物の首や口が動くようになっていたりと、細部までこだわっている。約30種類ある電車は、屋根に付いたパンタグラフまで忠実に再現。JR東日本の新型あずさや、3月にアルピコ交通が上高地線に導入した「20100形車両」もある。
小学2年生の石川瑛汰君(7)は「段ボールに見えなくてびっくり。かっこいいトラに乗れてうれしい」と喜んでいた。

一緒に楽しむ作品づくりへ

浅香吉司さんは、幼少期からものづくりが好きだった。自身で捕まえた昆虫を標本にして、観察しながら、チョウやカマキリ、カブトムシなどの形を紙で再現していた。勤めていた会社を辞めた約7年前からは「好きなものをより立体的に作りたい」という思いが強くなり、普通の紙より丈夫な段ボールを使い、独学で作品作りを始めた。
段ボールの縦の目と横の目を交互に重ねて強度を増し、ハンマーでたたいて形を整える。新聞紙や竹などを使って補強し、上から紙を貼り付け、ポスターカラーで色付けする。好きな電車や昆虫は自身でカメラ撮影。動物は動画などを見て、構造や習性の勉強をきっちりし、よりリアルに再現する。「好きなことに夢中になる時間は楽しい」と笑う。
作り始めた当初は着色せず真っ白で、見てもらうだけの作品が多かった。5年ほど前から展示を通して子どもたちに喜んでもらえるうれしさを実感するようになった。
「見てワクワクする、触って乗って楽しめる作品を作って、もっと子どもたちを喜ばせたい」。自分だけの楽しみから、みんなで一緒に楽しめる作品へ─。願いが膨らむのに合わせ、作品の幅が広がった。
「今後もワクワクするような面白い作品を作りたい」と目を輝かせた。