【ガンズリポート】マッチレビュー 5節・10日 山雅2-2宮崎

テゲバジャーロ宮崎と引き分けたホームのピッチで、仲間に声をかける姿がひときわ目立ったのが、松本山雅FCのMF浜崎拓磨だ。昨季後半はJ2東京Vに期限付き移籍し、半年ぶりに復帰した29歳は、名波浩監督が重視する「コミュニケーション」を体現しようという意気込みにあふれていた。

監督のやり方大切に自分の成長信じて

前節のSC相模原戦で後半から今季初出場し、この試合はフル出場。中盤の要のボランチとして、身ぶりを交えて味方に指示を出し続けた。劣勢の後半、水を飲みに選手がベンチ前に集まると、名波監督は真っ先に浜崎に歩み寄った。
しかし流れは変わらず、一時は逆転される展開。最後は同点に持ち込んだものの、浜崎は「勝つために体を張り、ハードワークして、と思っていたが、結果的に自分のミスから2失点してしまった」と反省を口にした。
大阪府出身。エリート街道とはほど遠い道を歩んだ。Jクラブの育成組織に所属したことはなく、大阪学院大からJFLのFC大阪へ。J2水戸、J1仙台を経て昨季、山雅に来た。
監督のやり方を大切にしようとする姿勢は一貫している。昨季、柴田峡前監督の下で苦闘していた時、「柴田さんのサッカーができれば良くなる」と最後まで前を向いていた。
名波監督については「誰もが知る元日本代表選手に指導してもらえるのは、不思議な感じ」といい、山雅に復帰後は、前にも増してコミュニケーションする姿勢を重視。「どんな監督の下でも、自分に(責任意識を持って)ベクトルを向ければ成長する」と信じて、声をかけ続ける。