日本キッチン育児協会・小幡さんに聞く―子どもと一緒にお弁当作り

外でお弁当を食べるのにぴったりな季節になってきました。せっかくなら子どもと一緒に作って出かけませんか?食を通して子どもの自己肯定感を育むことなどを伝える一般社団法人日本キッチン育児協会インストラクターの小幡満寿美さん(43、松本市波田)の話とレシピ、子どもたちが作ったお弁当の写真を紹介します。

「専用道具」をそろえても

「子どもに料理をやらせたいけど、見ているとイライラしてしまう」という声をよく聞きます。私も「片付けが大変」「自分で作った方が早い」と思った時期がありました。でもある時、視点を変えたり、やり方を工夫してみたらとても気持ちが楽になりました。
具体的には、夕飯作りをしていて時間に間に合いそうもない時は、作った料理を翌日の朝食や夕食に食べる。子どもが食材を散らかしてしまう場合は、一回り大きいボウルやまな板を使わせるなど。「こうじゃなきゃいけない」という思い込みをなくすといいです。
子どもがやる気になっている時は、食や栄養を学ぶ絶好のチャンスです。でも、親の気持ちに余裕がない、どうしても時間がないというときは「気持ちはうれしいけど、今日は難しいからまた今度にしようね」などの感謝の言葉を伝え、断ってもいいと思います。
別の悩みでは「子どもは料理に興味がないし手伝いもしない」というものもあります。この対処法としては、子どもの気持ちが上がる道具をそろえてみてはどうでしょう。
子ども専用のエプロン、包丁、泡立て器などを用意してあげる。また、子どもが好きなものを「一緒に作ろう」と誘ってみてもいいです。
息子(9)がわが家の「お米とぎ」担当になって約1年になります。以前は食事の時はただ黙々と食べていましたが、手伝い始めてから「これはどうやって作ったの?」など食に関する話題が自然と増えました。
料理が苦手なら、掃除や洗濯のお手伝いをお願いしてもいいです。家族の一員として何かを任せると、本人のやる気につながります。

同協会は家事、料理、育児について簡単なワークを取り入れながら語り合う「おしゃべり会」を開催中。約1時間半で参加費1100円。申し込みなどは小幡さんのウェブサイトで。

子どもと一緒にできる簡単レシピ 「たらこチーズポテト」

【材料(2人分、8個) 】
ジャガイモ ……………2個
小麦粉 ……………大さじ2
チーズ…………………15㌘
たらこ…………………適量
サラダ油 …………大さじ1
【作り方】
ジャガイモは皮をむき、ラップにくるみ電子レンジで600㍗3分加熱する。
①をつぶし、小麦粉を混ぜてこねる。8等分して丸めて平らに延ばし、8等分したチーズ一つとたらこを中心に載せて丸める。
サラダ油をひいたフライパンで両面焼く。