シェフ日替わりで個性生かした手料理

「何かやりたい」挑戦できる場

入り口にはその日のお品書き、出された料理を前に客が談笑する姿―。一見、どこのカフェにも見られる光景だが、他と大きく違うのは、日によってシェフ(調理人)が違う点だ。
塩尻市広丘吉田のイベントスペース「イベ Lab(ラボ)ココカラ」で今月から、「日替わりシェフ」が始まった。保健所の営業許可がある上に、皿など備品がそろった施設の特性を生かし、飲食店をやってみたいけれど本格起業は荷が重いという挑戦者や、得意料理を振る舞ってみたい人などに、場を貸し出している。
現在、火曜と金曜のランチタイムに、2人の女性がそれぞれ個性を生かした手料理を提供。いったいどんな料理を、どんな思いで作っているのか。

一人で無理せずキャラも売りに―五味沢さん

15日、「日替わりシェフ」営業中のイベLabココカラを訪ねた。
金曜日のシェフは、「やどかりCafeふみ葉月」の屋号で出店する、五味沢麻由美さん(44、長野市)。
開店の午前11時前から客が次々と訪れ、五味沢さんはハンバーグを焼きながら手際よく山菜の天ぷらを揚げ、盛り付けていく。
メニューは週替わり定食(1000円)で、この日は塩こうじを使ったハンバーグなどのおかず5品にご飯とスープ、ミニデザート。食事した木村佳司(けいし)さん(60、松本市)は「旬のものを食べられて、とてもヘルシーな感じ」と満足そう。五味沢さんも調理にホールにと忙しく動き回りながらも、客との対話や反応を楽しんでいた。

五味沢さんは今年2月、ココカラを運営する野竹聡さん(39、塩尻市)主催の異業種交流会に参加。8年ほど北アルプスの山小屋で調理のアルバイトをしていたが、「一人で無理しないでできる規模でやりたい。シェフ個人のキャラクターや料理で人を呼ぶというのも面白い」と、他のシェアカフェへの出店と並行して、毎週長野市から出向くことに。
「何かやりたいと思った人が気軽にチャレンジできる場」を目指す野竹さんにとっても、日替わりシェフはコンセプトに合う上、安定利用や場のファンづくりにつながる。シェフの相談に乗ったり、備品を新たに買いそろえたりと支援する。

周りの健康願い松葉料理を提供― 南島さん

一方、26日からの毎週火曜に営業するのは、健康や免疫力アップに効果があると言われ、ひそかなブームになっている松葉を使った店。「松の健康料理さとぼっくり」の名前で、松本市の南島沙都さんが担当する。
南島さんは、20年ほど前にぜんそくで大量の薬を投与され、副作用に悩まされたことをきっかけに、健康や自然由来で体に良いものを追求するように。昨夏から、健康にいいと聞いた松葉料理を日々の生活に取り入れ、試作を重ねてメニュー化したものを提供する。
炊き込みご飯、汁物、主菜など全てに松葉を使った定食(1300円)は、意外にくせがなく食べやすいと評判だ。生の松葉をミキサーにかけた「松葉ジュース」も可能な日は用意する。南島さんは「自分なりの表現で、周りに健康を広げていきたい」。
午前11時~午後3時。他の曜日の出店者も募集中(利用は有料)。詳細はココカラのウェブサイトで、問い合わせは野竹さんTEL090・4181・5088