体や脳の活性化、ストレス解消にいいウオーキング。景色を見ながら子どもと一緒に歩けば、共通の話題が増えたり、家では聞けない話が聞けたりするかもしれません。安曇野、塩尻市の三つのコースを紹介します。

田園と拾ケ堰コース(安曇野市)
安曇野市内を流れる農業用水路「拾ケ堰(じっかせぎ)」は、松本市の奈良井川で取水して安曇野市の烏川に至る全長約15キロ。その流路に沿って整備された「あづみ野やまびこ自転車道」から見る景色は格別です。
約1・8キロ続く桜並木、北アルプスをバックに田園を走る電車、流れに身をゆだねるカモ、珍しい木橋などビュースポットは各所にありますが、一押しは正面に北アルプス・常念岳を望む「じてんしゃひろば」周辺です。
距離があるので車に自転車を積んで現地でサイクリングをしてもいいし、何回か足を運んで楽しむのもいいでしょう。少し足を延ばせば「道の駅アルプス安曇野ほりがねの里」があるので、買い物や食事もできます。

旧国鉄篠ノ井線廃線敷コース(安曇野市)
旧国鉄篠ノ井線は、新線の完成により1988年に役目を終えました。そこを活用した廃線敷コースは、JR明科駅から旧第2白坂トンネルまで片道約6キロ。れんが積みの漆久保トンネル、当時の面影が残る信号機や線路跡、約3万本が植わるケヤキの森自然園などがあり、新緑や紅葉の時季をはじめ四季折々楽しめます。
お薦めは、旧第2白坂トンネル入り口~漆久保トンネル(片道1・4キロ、30分)と、潮神明宮~三五山(さごやま)トンネル~けやきの森自然園~漆久保トンネル(同3キロ、1時間)の2コース。旧第2白坂トンネルからスタートすると下り坂なので、北アルプスを見ながら歩くことができます。

平出遺跡公園~平出博物館コース(塩尻市)
縄文時代から平安時代までのムラを再現した平出遺跡公園内を歩くコースです。片道約850メートル(約10分)と距離は短いですが、タイムスリップしたような風景を堪能できます。
出発地点の平出遺跡ガイダンス棟(同公園北)から南西に向かって歩くと、「平出の泉」に到着。神秘的なエメラルドグリーンの水、住民によって植えられた周囲の木々に癒やされます。
終点の平出博物館(有料)では遺跡の歴史を学べたり、敷地内にある「歴史公園」で復元された堅穴住居を見学できたり。ガイダンス棟では、火おこしや勾玉(まがたま)作りなど原始・古代の体験学習もできます(一部有料、人数制限あり)。