穗髙神社 伝統の式年遷宮 大詰めへ

穗髙神社拝殿。この奥に3棟の本殿がある

安曇野市穂高の穗髙神社で5月1日、500年以上前から営まれている祭儀「式年遷宮(小遷宮)」のメイン、ご神体を清められた本殿に移す「本殿遷座祭」が行われる。これを挟んだ4月29日~5月15日、「穂高人形ものがたり」など多彩な奉祝行事が催され、一帯はにぎわいに包まれる。

4月29日~5月15日 多彩な奉祝行事

「式年」とは定められた年のこと。「遷宮」は、本殿を新しくしたり修理したりした際にご神体を移す神事を指す。同神社には20年ごとに本殿を建て替える「大遷宮祭」と、この間に2度(7年目とその後6年目)、修復と清掃をする「小遷宮祭」がある。今年は2016年以来の小遷宮祭。
本殿遷座祭の100日前の1月21日には、神社周囲の1里(約4キロ)四方にサカキを立てて域内をはらい清める「四至榊立(ししさかきだて)神事」が行われた。
4月21日夜には、本殿のご神体を仮殿に移す「仮殿遷座祭」を催行。ろうそくの明かりだけがともる厳かな雰囲気の中、みこしのような「御羽車(おはぐるま)」にご神体を乗せ、神職が本殿から仮殿に運んだ。
今後は、修復、清掃を終えた本殿をはらい清める「清祓(きよはらい)」(30日午後6時)、5月の寅(とら)の日寅の刻に行うのが習わしの「本殿遷座祭」(1日午前3時)、天皇陛下からの幣(へい)帛(はく)を神前に供える「奉(ほう)幣(べい)祭」(2日午前10時)へと続く。

「人形飾り物」4団体が準備

遷宮祭を盛り上げる奉祝行事の目玉は、南神苑を埋める壮大な人形絵巻「穂高人形ものがたり」。氏子や住民らの手で古くから受け継がれる「穂高人形飾り物」が、境内の木々を背景に歴史や民話の場面を圧倒的なスケールと迫力で描き出す。
今回は4団体が5場面を奉納。大きい物で幅約30メートルの足場を組み、表情豊かな実物大の武者や村人、馬などを配置。建物、背景や小道具などを効果的に用いて臨場感たっぷりに演出する。
穂高睦友(ぼくゆう)社は「犀龍と泉小太郎伝説」「忠臣蔵一力茶屋」の2場面。人形飾物指導者の保尊和夫さん(95)は「伝統を守りながら、大規模な作品に仕上がった。郷土の伝説を紹介し、コロナ退散と皆の元気が出るよう願いを込めた」と話す。
穂高健壮団の「一ノ谷の合戦」には、団員の子どもたちが制作を手伝った馬も登場。一真会は「関ケ原の戦い」、七星会は「本能寺の変」の場面を作る。
穗髙光雄宮司(67)は「きれいにした本殿にお移しする神様が若返り、御利益をいただければ。後継者たちが手掛ける穂高人形にも注目を」と話す。
期間中、「御遷宮特別正式参拝」なども受け付ける。同神社TEL0263・82・2003

【奉祝行事など】

・穂高人形ものがたり
・稚児行列 5月4日(雨天時は5日)午前10時半
・信濃雅楽会 舞楽演奏会 5月6、10日午後4時、神楽殿
・花手水
・特別展「遷宮神宝展」御船会館で5月31日まで。300円、小学生以下100円
・穗髙神社インスタグラムフォトコンテスト受賞作品展 参集殿
・あづみ野てらす 食やアートのブース、演奏やパフォーマンスなど