特殊ネイリスト・イシグロさん 爪と絵で「彩りときっかけを」

爪の形や状態にコンプレックスを抱える人は少なくない。「爪はその人の健康状態を把握できる窓です」
松本市で「willow」の名で活動するイシグロマオさん(28、並柳4)は、「メディカルネイルプランナー」の資格を持ち、爪の育成技術を持つ特殊ネイリスト。県内ではイシグロさんを含め3人しかおらず、全国的にも珍しい。
生活習慣や爪の状態を見て、一人一人に合った塗り方で、コンプレックスを抱える人たちの爪がきれいに伸びるよう矯正する。「爪改善ができることをもっと多くの人に広めたい」。ネイリスト向けの講師も務める。
イシグロさんは、画家、似顔絵師でもある。「ネイルと絵」の二足のわらじで「人生に彩りときっかけを」をテーマに活動するイシグロさんを訪ねた。

イシグロマオさんの一つ目の顔は「特殊ネイリスト」。ジェルネイルとメディカルネイルの両方を施す。ジェルネイルは、指先のさまざまなデザインで、おしゃれを楽しめるのが魅力。メディカルネイルは、チビ爪やボコボコ爪など、さまざまな理由で爪にコンプレックスを抱えた人たちの爪を、きれいに伸びるように育成する。先天性の理由やけがで施術が難しい場合もある。
イシグロさんは、ネイリストとして6年間経験を積み、2021年に資格を取得して「特殊ネイリスト」になった。20年近く爪の悩みを抱えていた女性からは「毎日手を見てうれしくなる」と感動の声も。イシグロさんは「遺伝や体質と諦める人が多い。良くするすべもあることを知ってほしい」と話す。将来は医療現場との提携なども目指したいという。
ネイリストでも「メディカルネイル」の存在を知らない人が多い。「ただ爪をおしゃれにデザインするだけでなく、技術の幅を広げれば、もっといろんな可能性を見いだせる」と、今月からネイリスト向けの講師活動も行う。「毎日視野に入る指先がきれいになると、それだけでもルンルンするじゃないですか」
二つ目の顔は「画家・似顔絵師」。キャラクターのような似顔絵が特徴的でかわいらしい。どの絵も目と目をくっつけて描くのがポイントで、輪郭や髪形、パーツの配置で個性を出す。カップルの記念日や結婚式のウエルカムボードなど、家族や親しい人へ感謝の気持ちを伝える依頼が多い。手描きとデジタルタイプがある。

二足のわらじで背中押す存在に

イシグロさんは、幼い頃から裁縫で独自のキャラクターを作ったり、似顔絵を描いたりしてきた。「その人が喜ぶ顔がうれしくて」と周囲の人々に贈るなどしていた。
2014年、病気で長期療養した。これをきっかけに「自分にしかできない何かを身に付けたい」とネイルや絵の勉強をし、客層を広げてきた。
「一歩踏み出したいけど踏み出せない」「頑張りたいけど頑張れない」。自身がテーマとする「人生に彩りときっかけを」には、自分が施したネイルや絵の目から入る情報で「そんな人たちの背中を押す存在になれたら」という願いがこもる。
メディカルネイルは初回1万4200円~(爪の状態により変わる)。カウンセリング無料。
似顔絵は5980円~。問い合わせはインスタグラムのメッセージから。