【なないろキッズ】 #71 時間を「見える形」で提示

「時間」は目に見えないので、見えないものをイメージする力が弱いお子さんには身に付きにくいものです。目に見えない「時間」を、どのように「見える形」で表して提示し、イメージしやすくするかが課題です。
特にアナログ時計を読むというのは難しく、習得に苦労する方もいます。文字盤に、分と時のそれぞれの目盛りが刻まれ、読み取りやすくした時計=イラスト1=もあるので、そのようなものを使うのもいいでしょう。
それでも身に付きにくい場合は、本人が見る時計は全てデジタル時計に切り替えるという方法もあります。学校の時計をデジタルにしてもらうのも交渉次第です。デジタルの方が読みやすいお子さんは他にもいます。
一方、デジタル時計のデメリットは、「あと10分」「30分後」といった時間の塊がイメージしにくいことです。これについては、「タイムタイマー」や「時(じ)っ感(かん)タイマー」などの商品名で売っている視覚化されたタイマー=イラスト2=を使うのもよいでしょう。
また、時刻だけの問題ではなく、予定を立てることもイメージしにくいです。毎日やる当たり前のことでも、事柄を具体的に書き出し、一つ終わったらチェックするというように、見える化することも大事です。
スケジュールやカレンダーを生活の中で使うことが、お子さんに時間の流れを意識させることにつながります。初めは親や先生に作ってもらうスケジュールも、徐々にどの順番でやるか、どのくらい時間を取るかなどを本人にも考えさせ、予定を組むことに主体性を持たせることも大切です。