DIYでカフェオープン バリスタ・岩下かんなさん


「仕事帰りの一杯は、居酒屋でなくカフェでいかが?」。松本市の本町通り沿い、ビルの2階に4月オープンしたコーヒーとクラフトビールの店「Hangoutcoffee(ハングアウト・コーヒー)」(中央2)は、午後9時まで営業している。店長でバリスタの岩下かんなさん(27)が、夢を実現した空間だ。

いすなど自作 床板張りも自分で

木目調のインテリアが並ぶ温かい雰囲気の店内は、岩下さんがカウンターや棚、テーブル、いすを自作し、床も自分で板を張った、こだわりの空間。自身と客、客同士のコミュニケーションを大切にしたいと、カウンター席やベンチ席を設けた。読書や仕事をしたい人向けのスペースもある。
コーヒーは「ユナイト・コーヒー」(大町市)のロースター松浦周平さんと一緒に開発した、4種の豆を使ったオリジナルブレンド。こくや深みがありながら、ベリー系の酸味も感じられ、飲みやすい。ビールは北アルプスブルワリー(同市)から仕入れる3種で、コーヒーの香りがするものもある。

岩下さんは山梨県出身。親戚が多い信州を子どもの頃からよく訪れ、豊かな自然に引かれて「いつか住みたい」と思っていた。
親戚が安曇野市で営むカフェを手伝い、その雰囲気に魅力を感じた。東京での大学時代はカフェでアルバイトしながら、コーヒーの専門知識や技術を持つバリスタを目指した。
卒業後に「生活にコーヒー文化がなじんでいる」というオーストラリアのメルボルンに短期留学し、現地のカフェを巡った。「コーヒーは知れば知るほどに広く深く、終わりがない」と、今も勉強を続ける。
アルバイト中に経験した、サラリーマンら常連客との会話が楽しく、「『その人の生活の一部に店がある』という感覚がうれしかった」。カフェは女性客が多い―というイメージを払拭し、世代や性別に関係なく、人が集う場所にしたいと、岩下さんは言う。
「今日あった出来事を話したり、ゆったり過ごしたり。ふらっと寄ってもらえる店を目指しています」
営業は午前11時から(月曜のみ午後5時閉店)。ランチは11時半~2時。水曜定休。問い合わせは=インスタグラム=のメッセージから。