地域を知り楽しむロゲイニングの魅力広める山本さん

地図を片手に麻績村の中を歩いたり走ったりして、時に立ち止まってはスマートフォンで写真を撮る女性。地域スポーツイベントの企画運営などを行う株式会社未来図(松本市島立、松島義一代表)の山本妙子さん(50、浅間温泉)だ。ロゲイニングのプランニングや企画、運営などを行っている。
ロゲイニングとは、チェックポイントと得点が示された地図などを基にルートを考え、制限時間内に巡って得点を集めるスポーツ。もともと参加者だった大阪出身の山本さんだが、現在は運営側となり、松本の街中を歩く「松本探訪ロゲイニングシリーズ」立ち上げなどに携わってきた。
18日に開く大会の準備で麻績村を訪れた山本さんに、ロゲイニングの魅力をきいた。

地図を片手に歩くスポーツ

善光寺街道麻績宿の本陣跡や、街道から虚空蔵山城跡へと続く山道を歩きながら、道の様子を確かめたり写真を撮ったりする山本妙子さん。普段から大会の下調べなどで1人で歩き、あちらこちらの写真を撮るため「怪しい人がいると思われているかも」と笑う。だが、この日出会った人たちからは「せっかくだから、中も見てみたら?」「何をしてらっしゃるんですか?」と声をかけられる場面もあった。
山本さんは1級建築士で元インテリアデザイナー。登山やトレイルランニングが趣味で、大会参加などで毎月のように夫婦で長野県を訪れ、2017年松本市に移住した。それまで参加した大会の運営に携わっていた松島義一代表に声をかけられてボランティアスタッフになり、20年10月に未来図の社員に。現在は、数日かけて会場となる地域を巡り、チェックポイントになる場所を探したり道の様子を調べたりして、得点の決定や地図・チラシの作成などをする。
ロゲイニングは走力があれば高得点が取れるわけではなく、地図を読み効率の良いルートを考える頭脳プレーが必要だ。一方で得点を気にせず、興味のある箇所をのんびりと歩く家族連れもいる。「同じ地図と同じ制限時間の中で、いろんな人が楽しめる」という。
街を歩くと石像や石仏、建物などいろいろな物が目に留まり「普段から『(ロゲイニングに)使えそう』という目で見てしまう」と笑う山本さん。松本には「美術館や芸術館など、街の施設が生かされていて文化的」という印象がある。
そんな松本を盛り上げ、多くの人に魅力を知ってほしいと、市街地を巡る「松本探訪ロゲイニングシリーズ」を企画した。昨年1月、第1弾としてあめをテーマに「松本あめロゲイニング」を計画。ところがコロナの蔓延で延期になり、9月の再企画も中止になった。今年1月、趣を変えて温泉、銭湯をテーマにした「松本いい湯だなロゲイニング」を企画し、2度の延期を経て4月にようやく初開催できた。
「若い世代が自分の街を知れば、好きになり、いったん外へ出ても戻ってくるのでは」と考えていたところ、市内の高校から「新入生にロゲイニングを体験させたい」と声がかかった。歴史や文化に触れるポイントの他、学校の希望も聞きながら事故が多い箇所や大学などを組み込んだコースを設定した。街を知るだけでなく、チームで相談して取り組むため、仲間づくりにもなると好評だった。
さまざまな角度から、ロゲイニングの楽しさと、地域の魅力を発信し続ける山本さん。「信州麻績ロゲイニング」のエントリーは6月5日まで。詳しくは公式サイトから。