【ガンズリポート】マッチレビュー 12節・11日 山雅2-0藤枝

小松夢かなえる2得点 ヘッドで競り勝ち今後も強気で

FW小松蓮は、サンプロアルウィンでのゴールを「小さい頃から思い描いていた」という。松本山雅FCの育成組織で育った23歳が、藤枝戦で夢を実現させた。さらにプロ5季目で初めてとなる1試合2得点も記録。「もっとやらなければという気持ちが強い」と、決意を新たにした。
前半の先制点はPKから。いったんはGKに止められたが、こぼれ球を押し込み「ほっとした」。前節の鳥取戦で2度、決定機を外した嫌な流れを断ち切った。
後半の2点目は、MF外山凌の左クロスに飛び込んだ。今季4得点目は初めてヘディングで決めた。
この日はヘッドがさえていた。ロングボールにしっかり競り勝ち、藤枝のDF小笠原佳祐が「(小松が)強くて、うまくはじき返せなかった」と脱帽したほど。2点目も、送り込まれたボールを前線でつなぐ起点になった。
身長183センチは特別高い方ではない。ジャンプの技術が欠かせないが、今季は膝を痛めて思うように跳べなかった。それが最近、しっくりくるようになったという。「これからも恐らく、競り勝つことが多くなる」。控えめな言葉を並べた試合後の会見で、ここだけは強気に“予言”した。
FW横山歩夢が、年代別代表の海外遠征で抜けて3試合目。「遅くなったが、自分のゴールでチームを勝利に導けたのは大きい」。4歳年下のチーム得点王(6点)が戻る直前に、本領発揮で結果を出した。
中学、高校時代に着た山雅のユニホームで、4季ぶりにプレーしている。今後を見据え、開幕前と同じ言葉を口にした。「毎試合、気持ちを込めて戦っていきたい」