【ガンズリポート】マッチレビュー 16節・9日 山雅1-0富山

攻守貢献常田白星導く

唯一のゴールはDFが決めた。前半20分、CKからのこぼれ球を、ゴール前で常田克(ときだまさ)人(と)が蹴り込んだ。24歳は守っても2試合連続の1|0の白星に貢献し、チームは今季初の3連勝。「流れを途切れさせずにやりたい」と、リーグ前半最後となる福島戦を見据えた。

ミス乗り越え精神面の課題克服へ

得点シーン。MF菊井悠介の狙い澄ましたシュートを相手GKがはじく。ボールの転がる先に常田がいた。「ラッキーだった」。左足を振り抜いた。
個人的にも救いとなるゴールだった。自分のミスでボールを奪われ、取り返そうとむちゃなプレーをし、10分ほど前に警告を受けていた。「悪い流れに行きかけたところでゴールできた。メンタル的に上向きになれた」
精神面はかねてからの課題だ。5月29日のFC今治戦では、転倒してボールを奪われてからの流れで失点した。前半で交代を命じられ、次節のガイナーレ鳥取戦はベンチからも外れた。
弱気になると立て直せず、プレーの質が落ちる。そんな傾向は昨季からあった。6月11日の藤枝MYFC戦で復帰させるに当たり、名波浩監督は「メンタルのことを言った」という。
山雅の前はベガルタ仙台に所属し、J1で11試合に出た実績がある。187センチと上背は十分で、ボールの扱いやキックがうまい。見劣りするのが“心”だった。
藤枝戦からは5試合続けてフル出場し、チームは3試合の無失点を含め4勝。ミスを乗り越えた富山戦を終え、「シンプルにやろうと試合に入った。ある程度できたかな」。チームとともに自信を積み上げている。