【中村小太郎・駆け出し百姓の自然農奮闘記】#33 芋づる式

「芋づる式」。百姓になる前からよく使っていましたが、今は実感を込めて使えます。
今年も夏野菜の収穫時期がやってきました。しゃく熱の暑さですが、汗をかいた分のうれしさもあります。草をかき分けると、かぼちゃがごろり。棚には、まだ青いものもありますが、ミニトマトが熟しつつあります。隣の畝には、早生(わせ)の大豆が枝豆としての収穫を待っています。
さて、根のもの。地上で頑張って光合成のために張っていた葉や、養分を根にせっせと運んでいた茎が枯れてきます。そう、収穫の合図です。
枯れた茎の根元をそーっと引っ張ると、最初の一つ目のジャガイモが頭を見せます。さらに引っ張ると「芋づる式」にジャガイモが収穫できます。これは、やった者にしかわからない快感です。
すぐさま、仲間やその子どもたちと収穫祭です。わが家では、庭に育つローズマリー、タイム、オレガノを摘み、カットしたジャガイモと冷えた油の中に入れます。強火でガンガン揚げます。油がはねないし、焦げません。こんがりしてきたら食べどきです。ハーブと一緒に食べると最高です。トスカーナポテトと言うそうです。子どもたちに大人気!私は冷やした白ワインのお供にします。
おいしくいただく傍ら、種芋に良さそうなものを選んでおき、秋植えに備えます。ここまでが収穫作業です。お疲れさま。