【ガンズリポート】マッチレビュー 19節・7月31日 山雅0-1八戸

育成出身GKコロナ禍で公式戦初出場

松本山雅FCのアカデミー(育成組織)出身GKが初めて公式戦のゴールを守った。神田渉馬(20)。「目標だった」というリーグ戦の出場だったが、初陣は飾れなかった。「反省を生かしたい」と経験を糧にする決意をした。

神田失点の経験を糧に

コロナ禍に見舞われた山雅が、2週間ぶりに臨んだリーグ戦。メンバー表には正GKビクトル(33)も、ベテランの村山智彦(34)も名前がなかった。
先発は神田。大卒ルーキーの薄井覇斗(23)が控えに入った。神田は昨年のトップ昇格から、カップ戦も含めて初出場。「うれしい気持ちと、調子のいいチームの流れを壊さないように」と、試合前の表情には緊張が見て取れた。
前半にゴール正面のシュートを防ぎ、試合後に「いいセーブがあった」と自賛した。だが、後半9分の相手CKからのボールは、「GKが出ないといけない。はじいていれば失点はなかった」。判断ミスと振り返った。
5月に取材した際、自身の長所として、シュートストップと足元の技術を挙げた。八戸戦で前者は見せたが、ボールをつなぐプレーは見せられず、「びびったわけじゃないけど、プレッシャーに負けた部分がある」。失点シーンにも見られた消極さを悔いた。
自信を持ってプレーすることの大事さを、思い知ったようだ。「自分が試合に出るんだという気持ちを表に出して、練習したい」
生まれも松本市。「3年後は試合に継続して絡めるようにしたい。山雅で出たい」と目標を掲げていた。この日が大きな節目になるはずだ。