【ガンズリポート】シゴトを語る #9 一般社団法人 松本山雅SC南信理事長・久保翔さん

知名度上げ 南信を緑に染め

南信地区では、2015年に山雅のサッカースクールが松川町で初めて開校し、現在は5会場に。18年に箕輪町がホームタウンになり、今年は高森町が加わりました。6月には「喫茶山雅飯田店」がオープンしました。
ただ、熱心なサポーターは多くいますが、まだ山雅の知名度が足りないと感じます。4月に飯田市でトップチームが練習試合をした時、ガンズくんがサポーターの前に登場しましたが、その知名度も低いと感じました。
そんな中で4月、箕輪町に「松本山雅SC南信」ができました。主な事業は、サッカースクールと中学年代チームの運営、ホームタウン活動です。いわば「NPO法人松本山雅スポーツクラブ」の南信版です。
私は以前から、ウオーキングフットボールの普及に力を入れています。箕輪町ではオフィシャルスポンサーで乳製品販売の「マルエー」さんと協力し、体験会を始めました。走らず、接触なしのスポーツは、世代や性別を問わずに楽しめます。
箕輪町ではフェンシング教室も開きました。もともと「フェンシングの町」ですが、やったことのない子どもが参加し、県フェンシング協会の指導者に教わりました。
サッカーを教えたり、関係者をつなげたり。山雅ならではのリソース(資源)を使い、地域の特徴も生かして活性化に貢献したいと思っています。
出身は安曇野市です。サッカーは小中高と専門学校でプレーしました。プロになれないと分かった時、地元で競技人口を増やすことをしたいと思いました。08年に山雅に入り、小中学生を指導しました。
18年にホームタウン担当になりました。山雅を知らない人にアプローチし、サッカーやスポーツをする人を増やしたいと思ったのがきっかけです。
その思いは今、南信での活動にもつながっています。松川町のスクール開校や、箕輪町のホームタウン化に直接関った縁もあります。
SC南信は、育成チームU-15上伊那の運営もしています。同じエンブレムを付けていても、地理的に離れていると、心理的にも距離ができます。今年から週1、2回、何人かを松本のU - 15の練習に参加する機会をつくり、一体感の醸成も期待しています。U - 18所属で宮田村出身の田中想来選手がトップチームで活躍したことは、選手たちの刺激になっていると思います。
ホームタウン活動と選手育成の両輪で、南信を緑に染めていきたいと思います。