「ゆいせきや」主宰神戸千代子さんに聞く―牛乳パックを再利用

アレンジ次第でおしゃれに活用

家庭で出る牛乳の空きパック、ごみとして捨てていませんか?リサイクルするほか、丈夫で耐水性があり、小物入れや植物栽培など多用途に再利用できる優れもの。和紙や布を貼るなどちょっと手を加えれば、見た目も上品に。簡単にでき、自分用にも贈り物にも喜ばれるリメーク品の作り方を、大町市大町のものづくりができるコミュニティースペース「ゆいせきや」主宰の神戸千代子さん(78)に教えてもらった。
「牛乳パックは紙の質が良く安心して使え、とにかく丈夫。そのまま捨ててはもったいない」と話す神戸さん。ボール紙よりも弾力性があり、箸置きを作る際にしごくことができるのは牛乳パックだからこそ。元々の形や折り目を生かして加工できるので、切ったり折ったりという工程も少なくて済む。
パックを覆う和紙や布は、寸法が足りなければ別のものを継ぎ足して使っても、アクセントになってすてきだ。工夫次第で多彩なアレンジが可能。見た目はパックとは分からず、おしゃれに活用できるリメーク品づくりに、ぜひ挑戦してみては。

ゆいせきやでは、古くなった竹籠やざるなどに和紙を貼り重ねて補修、補強し再利用する「一閑張(いっかんば)り」や、牛乳パックを材料にした便利な日用品作りなどができる。
今回は、手先が不器用な記者でも比較的簡単にできる「レジ袋入れ」と「箸置き」を実際に作ってみた。
紹介した品は、ゆいせきやを訪れて作ることができる。利用料1回500円(材料費が別途必要な品もあり)。午前10時~午後4時半。日、火、水曜定休。TEL0261・22・0762

レジ袋入れ

畳んだレジ袋を持ち歩く際、かばんの中でも見つけやすく取り出しやすいケース

【材料 (1個分)】
・牛乳パック1個
・のり、木工用接着剤
・25㌢四方の布
(着物地や風呂敷でも可)

【作り方】
❶牛乳パックに元々付いた折り目を生かして、サイズを測って切り取る=写真。
❷折り目の部分(①の点線部分)にカッターでパックの外側から弱い力で切れ目を入れる(切り離さない)。
❸①の絵柄や文字が印刷された側の表面全体に、のりや接着剤などを塗る。
❹布の裏側に③を載せて貼り付ける。上に厚めの本や雑誌などの重しを置き、きちんと接着するまで待つ。
❺パックの輪郭から約1㌢ののりしろを残して布を切る。中央部分は十字に切り込みを入れる=写真 。
❻のりしろに木工用接着剤を付け、くるむように貼る。
❼差し込み部分(⑤の点線部分)に切れ目を入れる。

箸置き

【材料 (1個分)】
・牛乳パック1個
・のり、木工用接着剤
・好きな柄の和紙(3㌢×19㌢)
・水性ウレタンニス(食品衛生法適合品)

【作り方】
❶牛乳パックを短冊状(1㌢×19㌢)に切る
❷和紙の裏側全面にのりを付け、①を中央に置き両側からくるむように貼り付ける。乾くまで待つ=写真。
❸②を豆結びにする。接着剤を付けた先端を結び目の中に入れ込む(もう一方も同様に)。しごくようにするとよい。(動画
❹ニスを表面に塗り乾かす。