非電源ゲームサークル「S.C.L.」 対面での駆け引き楽しむ

ゲームといえば専用機やスマートフォンでプレーし、対戦はオンラインというのが当たり前の昨今に、あえてコンピューターを使わず、対面での駆け引きを楽しむ。そんな集まりが非電源ゲームサークル「S.C.L.(塩尻コミュニケーションラボ)」だ。「使う脳みその量がコンピューターゲームとは違う」のだとか。メンタルのリフレッシュの現場を訪ねた。

助言や協力場を盛り上げて

9月18日の昼前、塩尻総合文化センター(大門七番町)の会議室に参加者たちが三々五々集まった。
みんな紙箱を持参している。大きさはトランプくらいから重箱クラスまでさまざま。それぞれの手持ちのゲームで、10個以上抱えてくる人もいた。
そもそも、非電源ゲームって何ですか?「ボードゲームやカードゲーム。みんな知っているのは『人生ゲーム』かな」と、サークル代表の武居亮詞さん(43、同市)。マージャンやウノといった例も挙げてくれた。まさしく電気を使わないゲームを広く指す。
ただし、この会の卓上に、おなじみのゲームは上らない。ルールが複雑で、カードやさいころといった道具の作りは精巧。そして、「新作が次々とできる。価格が5桁も珍しくない」。お金と時間をかける「大人の遊び」といった趣だ。
この日は午前で8人が集った。まずは、持ち寄ったゲームのどれで遊ぶか話し合う。あるグループは、4人で新作を楽しむことに。持ち主の男性が遊び方を説明してプレーが始まった。
観戦していると、参加者が話し合いながら進めていることに気付いた。「こうするのがお勧めです」と助言までしている。「協力しながら、出し抜いて勝つ」と武居さん。みんなで場を盛り上げつつ、それぞれが勝ちを目指す。その駆け引きが「非電源」の醍醐味(だいごみ)の一つのようだ。
表情やしぐさ。それらはコンピューター相手やオンラインゲームでは分からない。「対面だと臨場感がある」と中森一真さん(48、同市)。武居さんが「感情が共有できる。驚いたり褒めたたえたり」と付け加えた。
そんな卓を囲む面白さを自宅の外で味わうため、武居さんは20年前にS.C.L.をつくった。今は仲間が20~50代の男女20人ほど。南信から来る人もいる。
ゲームは、1時間足らずで終わることもあれば、日をまたいで、将棋の封じ手のように、勝負を持ち越すこともある。それでも、例会は毎月第3日曜の1日と決めている。「社会人には月1くらいが負担にならない」と武居さん。物足りない人は別の会と掛け持ちしている。同じようなサークルは中信や北信で増えているという。
それぞれが自分なりのペースで、ゲームを通したリアルなコミュニケーションを楽しんでいる。
S.C.L.の開催情報はブログから。