毎月開催 四賀ロケット教室

長野県の子どもたちにロケット教室を届けよう!松本市の学校教諭、瀧澤輝佳さん(48、同市五常)は今年、「信州ロケットチャレンジプロジェクト」を立ち上げました。子どもたちが何かに挑戦する楽しさを体験し、自信を付け夢を持ってほしい─。そんな思いを込めて、5月から「四賀ロケット教室」を毎月開いています。

挑戦する楽しさ体験

8月末、四賀支所(会田)に小学生10人と保護者が集まりました。作るのは、北海道で民間ロケットを開発する植松努さん(植松電機社長)が考案した高さ50センチ余りの紙製ロケット。子どもたちはキットの説明書を見ながら、できるだけ1人で作っていきます。
サポートするのは同じ小学生の「こどもスタッフ」。子ども同士の教え合いを大事にし、ロケット作りを体験した参加者に呼びかけて手伝ってもらっています。
初回に参加し、以降毎回こどもスタッフを務める四賀地区に住む4年生、等々力蒼乃(あおの)さん(10)は「作って飛ばすのがとっても楽しかったから手伝いたいと思った。自分が難しかったところを教えたい。でもみんな自分なりに工夫している」。優しく見守りながら声をかけていました。
子どもたちは黙々と手を動かし、最後に好きな絵を描きシールを貼って完成。製作時間は約1時間半。その後近くの四賀小学校のグラウンドへ移動し、いよいよ打ち上げです。

瀧澤さんがロケットにエンジンを装着し、発射台にセット。点火は電気でします。12ボルトの電気を一気に流し、コードの先の火薬に火をつけると、0・3秒で時速200キロの速さに達します。
打ち上げをコントロールするのは、スイッチのボタン一つ。1人が安全ボタンを押し、ロケットの製作者が発射ボタンを押します。
1発目の注目が集まる中、緊張の面持ちでボタンを握る子ども、固唾(かたず)をのんで見守る大人たち。発射5秒前からカウントダウン。…3、2、1「シューッ!」という音とともに火花が見え、ロケットは一気に高度約40メートルの上空へ。落下の途中で内蔵されたパラシュートが開き、減速しながら地上へ降りてくる機体を、歓声を上げて追いかけました。
2、3回成功した後、ボタンを押しても発射しなくなりました。子どもたちは「何でだろう」と、瀧澤さんと一緒に回路をのぞき込み、「電気が火薬まで伝わっていないんじゃない?」「電池が切れてるとか?」など、それぞれに考えて解決の道を探りました。
最終的に電池を全て取り換えたら再び成功。「電池の消耗が激しいことが原因だと分かった。植松さんが言うように、失敗はデータ。思いがけず学びにつながりました」と瀧澤さん。参加した室賀湊太君(11、安曇野市堀金)は「ワクワクしながら作った。発射は緊張したけどこんなに飛ぶとは思わなかった。また飛ばしに来たい」と笑顔で話しました。
瀧澤さんは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が13年ぶりに公募した宇宙飛行士に応募し、書類審査と英語試験を通過するも落選しました。「夢を持って生きる素晴らしさを改めて強く感じたし、これからも挑戦する姿を見せていきたいです。子どもたちの目の輝きに、感動とやりがいを感じています。天の川も見える四賀で星空観察会も開きたいです」。夢は膨らみます。

四賀ロケット教室の申し込みは「こくちーずプロ信州ロケットチャレンジプロジェクト」のウェブサイト=から。参加費はロケット1機の製作・打ち上げにつき2000円(市の交付金を受けキットとエンジン代のみ)。こどもスタッフ、大人のボランティアも募集。問い合わせはrockechalle@gmail.com 【動画はこちら】