【ガンズリポート】シゴトを語る #12 スクールコーチ兼GKコーチ・山﨑永和さん

選手 地域の人たちと育てたい

社員としては山雅2年目ですが、アカデミーの選手としてU─12からU─18まで所属していました。トップチームに昇格できず、松本大でサッカーを続けることにしました。
その時、「4年後、指導者になってここ(山雅)な」と冗談交じりに言われました。在学中に指導者ライセンスのC級を取得しました。今は山雅の提携先である母校でもGKコーチをしています。
山雅に来てすぐ、スクール最年少の年中クラスを担当しました。4、5歳の子どもは「上手なドリブル」と言っても分かってくれません。「上手」というのを「ボールと体が離れない」「速い」というように、具体的に表現しないと伝わらない。自分の中でサッカーを“細分化”することになりました。子どもの中に入っていく言葉を探して日々、試行錯誤しています。
子どもは素直だし、変化が分かりやすい。サッカー以外でも、あいさつをするようになったとか、人としての成長が感じられます。サッカーでは小さいうちは、友達と楽しく遊べることを第一に指導しています。
自分がサッカーを始めたのは、小学校に入ってから。3年生の時に出た松本市内の大会で、ベストGKに選ばれました。それからGK一筋です。
GKの魅力は、チームを救えるポジションだということだと思います。好セーブして「ナイス!キーパー」と声をかけられるのが好きでした。身長170センチ足らずということもあり、派手さより安定感を心がけました。ストップすべきボールを止め、キャッチすべきは捕る。あとはコーチング。たくさん声を出しました。経験が今につながっています。
地元育ちで山雅に入り、改めて地域のおかげで成り立っているクラブだと感じています。もっと地域の方々とコミュニケーションを取っていきたいと思っています。
今年、全県からチームが集まる9歳以下の大会「コパラズーソU─9」の運営を担当しました。約70チームが参加し、9月25日のYS横浜戦の試合前に、サンプロアルウィンで決勝と表彰式を行いました。スタジアム中が注目してくださり、子どもたちのいい経験になりました。
地元出身の選手を、地域の方々と一緒に育てたい。幼児の年代からサッカーの裾野を広げ、年齢が上がるにつれ、競技志向の子どもを増やしていくのが、私の仕事だと思っています。