信州まつもと空港活性化へ 中高生が将来像考えるプロジェクト

ビジョン作成県に来月提言へ

中高生が参加する、信州まつもと空港(県営松本空港)の将来像を考えるプロジェクトがスタートした。空港の活性化に取り組む松本青年会議所(JC、松本市)が公募した松本、安曇野両市の中学生6人と、2019年に同JCの事業で沖縄県・宮古島を訪れた松本市の高校生4人がメンバーに。空港の将来ビジョンを作成し、11月に阿部知事に提言する。

調査や討論 宮古島へも

ワークショップの初回(9月25日)は、中高生とJC会員ら約30人が参加。4グループに分かれて空港や周辺環境の良い点、改善すべき点などを話し合い、「外国人」「地元住民」「利用者」の目線に立ち、それぞれ意見をまとめて発表した。
同空港の良い点として「松本市街地から近い」「豊かな自然や公園がある」などが上がった一方、要改善点として「自動車以外のアクセスが悪い」「施設内や周辺に飲食店が少ない」などの意見が出た。この日は空港内を見学したり、空港に関する意識調査として、利用者への聞き取りをしたりした。
中高生は2度のワークショップに加え、11月12~14日にチャーター便で宮古島を視察。観光や環境、経済の視点で学び、現地の高校生が計画した「(持続可能な観光のための)SDGs修学旅行」プランも体験するなどして、空港の将来ビジョンを膨らませる。
筑摩野中学校2年の永澤優さん(13)は、自然が豊かで文化的な遺産も多い松本の魅力をもっと伝えたいと、プロジェクトのメンバーに応募。「(信州まつもと空港が)松本から全国、世界へ飛び立つ中継地点になってほしい。宮古島と松本の魅力をたくさん見つけ、将来像づくりに生かしたい」と意気込む。

古里の未来考える場に

同JCは「世界屈指の観光ルートの実現へ!」と銘打ち、松本と宮古島を空路でつなぎ、山と海を結ぶ観光ルートの開設を目指し、2018年から宮古JC(宮古島市)との交流をスタートさせた。
19年は当時の中学生6人と宮古島を訪問し、双方を結ぶ空路の必要性を体感したり、宮古島の魅力を発信したりした。20年は信州まつもと空港と下地島空港(同市)間のチャーター直行便を運航し、宮古島の人たちにも信州を訪れてもらうなど両者の理解を深めた。21年は、両地域の食文化をかけ合わせた菓子「しんすこう」を共同開発した。
プロジェクトを担当する同JCの今関尚子さん(39)は「学校では学べない経験が詰まっている。松本の未来を、この世代のみんな(中高生)と考えたい」とし、「初めての場所や経験を通し、中高生が自身と古里を探究する時間になれば」と期待する。