本郷地区 木村素衛の碑整備

松本市の本郷財産区の議員(15人)と本郷地区地域づくりセンターの職員らが、浅間温泉の茶臼山中腹にある教育哲学者、木村素衛(もともり)(1895~1946年)の記念碑の汚れを落とし、周辺を清掃した。これまで荒れていた一帯がきれいになり、関係者は喜んでいる。
京都帝国大(現京都大)教授を務めた木村は、大正から戦後にかけて県内で日本の教育再建を説いて歩き、終戦翌年の46年、上田市で講演した後急逝した。
碑は23回忌の記念事業として1968(昭和43)年、県内の教員有志約950人が木曽御嶽の石を用いて建てた。木村の教えを受けた故桐原義司さんが松本市女鳥羽中学校の校長だった時の第2回卒業生、3年5組の生徒でつくる「三五会」(赤羽日出子会長=85、里山辺)と、信州大付属松本中学の職員が長年手入れをしてきたが、メンバーの高齢化などで数年前から手つかずになっていた。
夏ごろこの状態を知った清澤秀幸・同センター長(57)は、「せっかくの碑が荒れていては忍びない」と議員らに整備作業の協力を求めた。快諾を得られ、9月から周りにあった山積みの虫食いのアカマツの丸太約50本を軽トラックで運び出し、草刈りや枝払いなどをした。
財産区議長の竹内富治さん(浅間温泉1)は「紅葉見物に山を訪れる人の目にも止まるようになった」と話し、木村の四女で作家の張さつきさん(82、神戸市)からも感謝の便りが届いたという。