
健康運動指導士の小川春奈さん(松本市岡田)は、夫と4人の子ども(長男7歳、長女6歳、次男2歳、三男1カ月)、それに7歳の犬と暮らしながら、仕事に家事に親子の居場所づくりにと活動しています。
★親子サークル立ち上げ
安曇野市出身の小川さんは小さい頃から運動が大好きで、小学1年から高校3年まで新体操に取り組みました。進学に当たり好きな動物に関わることを学べる大学を探しますが、調べる過程で体や科学に興味が湧き、それを学べる山梨県の私大へ。卒業後はUターンしてスポーツジムに就職します。
インストラクターとして働く中、利用者の信頼を得るために|と健康運動指導士の資格を取得します。結婚と同時にフリーランスに。長男が生まれた頃、夫の仕事の関係で住んでいた上田市で、子育てサークルを立ち上げます。
活動拠点に借りたのは、古いけれど広くて段差もある東御市の古民家。「サークルを立ち上げた理由は、アパートで“孤育て”になってしまいそうだったから。自分が大家族の中で育ったので、みんなが集まれる空間をつくりたかった。親以外の大人と話したり、叱ってもらったりする経験は必要だと思いました。子どもたちが階段や段差などに注意することを覚える点でも古民家はうってつけでした」
現在は会場を同市のコワーキングスペースに移し、親子向けの「はるなFitness(フィットネス)」を開いています。
★多世代が交流できる場所づくり
2018年に家族で松本市へ。子育て中の母親らでつくる「ゆめサポママ@ながの」のイベントをきっかけに、二つの団体の立ち上げに関わりました。
同市の「アップルツリー」では親子連れらが交流する場「こどもとおとな食堂」を、大北や安曇野地域で活動する「シャインマム」では地域を輝かせるイベントや講座を開催しています。
「どちらの活動も軸にあるのは“多世代交流”です。昔は自然にできていたことも今はできにくい。子どもには家と学校以外の第3の場所が必要です」
親や先生がいない所で、自分を出せる子は多いと言います。
★家族に感謝し前へ
子どものダンスやチア教室など幅広い世代に教える小川さんは、妊娠中も仕事を続けました。「もちろん医師と相談しながらで体調も問題なかったので続けましたが、みんなに勧めるわけではありません。おなかの大きい人を見たり、おなかに触ったりする経験も子どもたちには必要かなと思ったし、おなかに子どもがいても指導できる方法を探したかったことも休まなかった理由です」
昨年は手話の教室にも通ったという小川さん。「いろんな活動をしているからこそ子育ても楽しい、協力してくれる家族に感謝しながら、自分が得たことを返していきたいです」。意欲は尽きません。