「松本城絵図」を初公開

「松本城の日」合わせ多彩な催し

松本市などが制定し初めて迎える10日の「松本城の日」に合わせ、市は3~10日を「国宝松本城Week(ウイーク)」とし、さまざまな催しを行っている。このうち大天守4階では、松本藩主を務めた水野氏の時代(1642~1725年)に描かれた「信州松本城絵図」のレプリカを初公開している。

映像上映や特別記念品なども

絵図は2019年、フィンランド人の医師ヤニ・アントラさんが、購入した生坂村の民家で見つけ、市教育委員会に寄贈した。総堀の中をほぼ正方形で表し、中央に藩主の住まいだった本丸御殿の外観を描いている。
本丸御殿は1727(享保12)年に焼失し、その後は再建されていない。市教委文化財課城郭整備担当研究専門員の宮島義和さん(62、村井町北)は「御殿の屋根などが描かれた絵図は他にない。こんな建物だったということが分かり貴重」と話す。
絵図には石垣の高さ、堀の幅や深さなども書き込まれている。女鳥羽川は「めとうだ川」、西を流れる奈良井川は「木曽川」など、現在では不思議な記述も見られる。
大きさは約2メートル四方。市松本城管理課によると、レプリカは原図を修復してデータ化し、それを原寸大のパネルにした。
このほか、月見櫓(やぐら)前の仮設テントに65インチの「映像シアター」を設置し、「国宝松本城物語」や昭和の大修理の映像などを上映。松本城公園の「山岳高原ブース」は登山の映像を流したり、山関係のパンフレット置いたりし、松本城とともに「山岳観光都市・松本」をアピールしている。
「松本城の日」制定を記念し、「特別御城印」(1枚1000円、1人2枚まで、限定1000枚)を城管理事務所で販売中。10日は公園内で午前8時半から、記念品(エコバッグ、メモ帳、クリアファイル=先着500個)を無料配布する予定だ。

「松本城の日」は、松本市や民間団体など約70団体で構成する「国宝松本城を世界遺産に」推進実行委員会が、市民に松本城への親しみをより深めてもらい、世界遺産登録への機運を高めようと企画。市民からふさわしい日を募集し、1873(明治6)年、市川量造らが開催し、城を取り壊しの危機から救った「松本博覧会」の初日に当たる「11月10日」に定めた。
初の「松本城の日」に合わせ、市はこれまで11月3日を中心に行ってきた「松本城まつり」を「国宝松本城Week」にリニューアルした。
松本市民は本丸庭園の入場が無料(身分証を提示)。天守への入場は観覧料(大人700円、小・中学生300円)が必要。午前8時半~午後5時(最終入場4時半)。城管理事務所TEL0263・32・2902