信州ギター祭りで手製ミニチュア人形初公開

ミニチュアギターに続き人形も制作  伊藤正さん 松本市

昨年5月27日付の本紙1面に、米国のロックバンド「チープトリック」のギタリスト、リック・ニールセンさんが、愛用のギターのミニチュアを指差し、満足げな表情を見せる写真が掲載された。
松本市惣社の会社員、伊藤正さん(58)が趣味で作ったミニチュアをニールセンさんに贈り、受け取った彼が喜んでいるという記事だ。
あれから約1年半。伊藤さんの元には、有名ミュージシャンから同様のメッセージが寄せられたり、音楽雑誌がこの趣味を特集したりと、注目が集まる。
伊藤さんは「ギターマニア」の新たな表現方法としてギターを抱えた「ミニチュア人形」を制作。5、6日、松本パルコ(中央1)で開かれる「信州ギター祭り」で初公開する。

日本の伝説的なロックバンド「BOOWY(ボウイ)」、1980年代の「ツッパリブーム」で人気を呼んだバンド「横浜銀蠅」、日本を代表するロックギタリスト、Char(チャー)さん。
英国の世界的ギタリストの一人、エリック・クラプトンさん、70~80年代にかけハードロックバンド「ディープ・パープル」などで活躍したギターヒーロー、リッチー・ブラックモアさん、2020年に65歳で亡くなったヴァン・ヘイレンのギタリスト、エドワード・ヴァン・ヘイレンさん。
服装や髪形、ギターを持つ姿などをデフォルメして、音楽好きなら一目見れば「そのミュージシャン」と分かる高さ約5センチのミニチュア人形たち。
伊藤正さんが今年の5月から制作を始めた「永遠のギター小僧」の新たな表現手段としての作品だ。顔は木製ピン、髪の毛はフェルト、胴体は木の棒、手足は針金を使った簡易な作りだが、「ミュージシャン愛」がひしひしと伝わってくる。

ミュージシャンSNSで紹介も

約10年前から本物のギターを作る際に出る端材を使って、有名ミュージシャンが使用しているギターを数センチのミニチュアに忠実に再現してきた伊藤さん。
その作品をSNSで公表すると、ミュージシャン本人やその知人などから、「欲しい」という要望が伊藤さんの元に届くように。
リック・ニールセンさんの場合もそうした声に応えて実現した交流で、最近では元BOOWYのギタリスト、布袋寅泰さん(60)が自身のSNSに伊藤さんの作品をアップし「サンキュー」のコメントを寄せたという。

雑誌にも掲載信念持ち続け

音楽雑誌「Player(プレイヤー)秋号」が、伊藤さんのライフワークでもある「松本のギター産業研究」と一緒に、この趣味についての特集を14ページにわたって組んでいる。
伊藤さんは「最初は反応は悪いかもしれないが、信念を持って作り続ければ、こうした趣味も『いいね』と言ってくれる人が出てきてくれるのでは」と実感を込めた。
新たに始めたミニチュア人形制作は、「ギター単体では分からなくても、ギターを持っている姿形から誰だか分かる」という理由からだ。
この人形は、5、6日に松本パルコで開かれる県内にゆかりのあるギターブランドなどが一堂に会する「信州ギター祭り」で、出展する「レッドハウス」のブースで初展示する。
伊藤さんは「本物のギターだけでなく、こうしたニヤッとできるものを見て、松本のギターに興味を持つきっかけになれば」と期待する。