穂高「君ノ珈琲」リンゴ×ラーメンの新たな組み合わせ

ラーメンといえば、しょうゆ、塩、みそが一般的だが、安曇野市穂高に、リンゴやカボチャを組み合わせたユニークなラーメンを提供するカフェがある。山田顕司さん(43)経営の「君ノ珈琲(コーヒー)」だ。
東京で食べたパイナップルラーメンに衝撃を受けた。そば、うどん派で、ラーメンは苦手だったが、フルーティーでさっぱりしていた。その店で3年間働き、作り方を覚え、安曇野に戻った。
閉店する喫茶店を引き継ぎ4月、カフェとゲストハウスを始めた。当初はランチプレートを出していたが、「いつかはフルーツを使ったラーメンを」と思うようになった。
信州らしくリンゴを選択。女性ファンも増えている。挑戦は今後も続ける。どんなラーメンが誕生するだろうか。

東京で出合った衝撃の味を提供

ラーメンの上にのるのは、ホウレン草にネギ、そしてリンゴのコンポート?とても違和感があるが、これが「君ノ珈琲」の「りんごラーメン」だ。リンゴの香りがしてフルーティーで、さっぱりしたスープがラーメンに絡む。初めて食べたが、とてもおいしい。
煮干しや昆布などを使った水出しスープで、スープの4分の1が信州産の100%りんごジュースというから驚きだ。味は塩としょうゆの2種(各880円)で、「りんごつけ麺」(930円)もある。30円プラスすると辛みを加えられる。味玉(120円)もリンゴ風味と徹底している。
オーナーの山田顕司さんは関西出身。20年前、父の定年退職を機に、一家で安曇野へ移住。4年間暮らした後、東京に拠点を移し、仕事をしたり、東日本大震災のボランティアに出かけたりした。
そのとき、出合ったのが東京の西荻窪にあったラーメン店で提供するパイナップルラーメンだ。ラーメンはこってりして、食べると片頭痛がするほど苦手だったが、この味には衝撃を受けた。「さっぱりしてフルーティー。初めて自分に合うラーメンを見つけた!」
季節限定で、チョコレートラーメンなども提供する異色のラーメン店で、3年勤務した。その後安曇野に戻り、虹の村診療所(穂高有明)で働き始めた。
「閉店する喫茶店があるから店をやってみませんか?」。知人に声をかけられたのが転機となり、ゲストハウス「君ノ隠れ家」を併設したカフェを開くことに。当初はフルーツラーメンを提供できるとは思っていなかったが、パイナップルラーメンを食べて受けた衝撃は忘れられなかった。ゆで麺機を入れるなど準備し、信州色を出そうと、リンゴに焦点を絞った。
上田から月に1度食べに来る古川裕子さん(31)は「塩ラーメンは苦手だったが、りんごラーメンなら食べられる。さっぱりしていて後からリンゴの風味がする。癖になった」
「いろいろなフルーツや野菜のラーメンを作りたい」。11月末までは、自家栽培のバターナッツカボチャの「キミノパンプキン」を提供している。こちらは鶏がら、豚骨スープで、まるでポタージュスープのように濃厚だ。「組み合わせを追求するのが面白く、作っていて楽しい」と山田さん。食べた人が驚く、その反応を見るのもうれしいという。
柿はどうやって作ろうか、レモンやチョコレートも使いたい-。スマイル山雅農業プロジェクトで栽培した青大豆、あやみどりを使ったラーメンも考えているといい、山田さんの挑戦は止まらない。
金~日曜午前11時~午後5時。TEL0263・75・2000。限定メニューなどの情報はツイッターから。