木曽谷伝統 「ねこ」づくり教室人気

生活の知恵 おしゃれ着にも

木曽谷伝統の防寒着「ねこ」。背当てに背負いひもの付いた形で、動きやすく、「ぽかぽか」と、温かいのが特徴。昔ながらの材料と和裁で仕上げるのもいい。木曽町福島のふらっと木曽で開かれるこの教室が、若い世代や県内外の人にも人気と聞き取材した。
講師は教室を開く椿井生活舎(上松町)の主宰、二宮美香さん(44)さんだ。
家で眠っている着物をほどき、洗った布と、繭から作った真綿や、もめん綿を使って作る。師匠の平山ちか子さん(81、同)の家に伝わる作り方を継承している。
参加者は好きな柄を選び、裁断して裏地と表地を縫い合わせた後、真綿ともめん綿を重ねて入れ、肩ひもを作り縫い付ける─という手順を体験。手縫いのため1回4時間のコースを2、3回受講して完成させる人が多いという。
11月19日の教室には4人が参加。初めての人と2回目の人が、それぞれの作業を進める。記者も表地と裏地の手縫いを体験させてもらった。一針ごと丁寧に縫っていく和裁に、おぼつかない針運びで四苦八苦したが、形ができてくるとうれしかった。
二宮さんによると、参加者は自分で着るほか、「プレゼントに」と、作る人も。背中の綿が薄いためセーターの下に重ね着したり、「見せるベスト」としておしゃれな着こなしもできたりするので若い人にも人気。SNSで教室を見つけ、県外から木曽観光を兼ねて参加する人もいるという。
縫部朋美さん(大町市美麻)は「古い着物の活用法を和裁のねこ作りで学びたかった。寒がりなので完成したら常に着ていたいし、次は娘にも作ってあげたい」。
地域や作り手によって少しずつ違いの出るねこ。愛知県出身の二宮さんは、昔、養蚕が盛んだった上松町で出荷できなくなった繭で真綿を作り、着物をほどいた古布ともめん綿と共にねこを縫ったという伝統に感銘した。「生活の知恵が凝縮されたねこ作りをこれからも大切にしていきたい」と話す。

教室は定員4人で来年1月分まで満員。現在受け付けている教室は2月1、18日、3月1、18日の午後1~5時。受講料5000円と材料費2000円~。申し込みは二宮さんへメール(mika@zweiwoodwork.com)で。