信州の逸品を東京に―立教大・池田さんの要請に松本の2社協力

東京の学生らが都心で運営する全国の特産品セレクトショップ「アナザー・ジャパン」で、松本市の「丸正醸造」(出川町)と「大久保ハウス木工舎」(中山)の商品が販売されている。仕入れたのは坂城町出身の立教大3年池田彩月(さつき)さん(21)。「信州の逸品をぜひ店頭に」との要請に2社が全面協力した。
同店は東京駅近くのビル1階にある。「三菱地所」と「中川政七商店」が地域振興を担う人材育成のために開設した。同店では2月5日まで、長野や愛知、新潟など中部9県の「アナザー・チュウブ」シリーズを展開。約450の産品を販売している。
仕入れや販促活動など運営は地元出身の学生3人に委ねられた。その一人が池田さん。大学で観光学を学び、「故郷で観光を通じたまちづくりの仕事に」と自分の将来を描く。同シリーズに「魅力ある県産品を発掘、発信したい」と参加。自ら食品や工芸品の味や使い勝手を試し、作り手の考えを聞いた上で、県内8社からの仕入れを実現させた。
丸正醸造からはみそやドレッシングなど、大久保ハウス木工舎からは手作りの木べらを選んだ。「丸正醸造さんは、みそや黒コショウなどの粉末を混ぜ合わせた『スパイスソルト』もなかなか。焼き肉や目玉焼きに合う。大久保ハウス木工舎さんの木べらは具材を押しつぶせるよう、先端を切り落としているなど、デザイン性と機能性を併せ持っている」
池田さんの熱意に丸正醸造代表取締役の林信利さん(54)は「学生が地元産品の仕入れや販売までを経験できる、いい機会。リアルな企業活動を知ってもらいたい」。大久保ハウス木工舎代表の大久保公太郎さん(43)は「日本のものづくりが若者の目にどう留まったか。活動に興味を引かれた」と話す。
池田さんは「改めて信州人の温かさを感じた。学生らしい視点で県産品の魅力を伝え、期待に応えたい」と意欲を新たにしている。