穂高連峰に魅せられ カフェ「岳」長島さん

「蝶ケ岳の稜線(りょうせん)から見た槍ケ岳や穂高連峰の美しさは日本一の山岳風景に思える」と話すのは、穗 高 ※神社近くのカフェ「岳(がく)」のオーナー長島剛さん(60、穂高)。埼玉県での教員生活に終止符を打ち、昨年8月の山の日に、北アルプスの常念岳や蝶ケ岳が見える土地で、妻のクミ子さん(56)と第二の人生を歩き始めた。
同市にはたくさんカフェがあるが、自家用車が必要な郊外の店も多い。長島さんは「ここは穂高駅から歩いて来られる距離。山から下りた人が、休憩所のような感覚で立ち寄ってくれれば」との思いを抱く。
一方、「車を持たなくなった年齢の人も、神社への参拝や散歩のついで、銀行への帰りなどに足を運んでくれたら」とも。
大学時代に上高地方面から蝶ケ岳へ登り、常念岳に至るルートを初めて歩いた。その時の感想が冒頭の言葉で、今も気持ちに変わりはないという。カフェを開くために、同僚だった美術教師に頼んで蝶ケ岳からの眺めを絵画にしてもらい、客席に飾っている。
カフェの発想は、剛さんが昔見たテレビドラマ「優しい時間」の主人公に憧れたため。職場近くで頻繁に通っていた店に頼んでしばらく勉強し、コーヒーの焙煎(ばいせん)技術まで会得。豆の販売もする。
コーヒーを注文した人には、好きなカップで飲んでもらえるよう、約40種類を用意。シラカバの幹をくり抜いて作ったフィンランドの「ククサ」、ロイヤルコペンハーゲン、波佐見(はじみ)焼、益子焼のカップなどが並ぶ。
料理を担当するクミ子さんは埼玉県の中学で家庭科を教えたり、小学校の校長をしたりと、夫同様教員生活が長かったが、昨年3月で打ち切った。「家庭科を教えていたとはいえ、料理のプロではないから」と謙遜しながらも、ナポリタンやホットサンド、キーマカレーなどを作る。
午前11時~午後6時。月・火曜休み。TEL0263・88・3743

※高ははしご高