冬季のみゲリラ的営業レストラン

料理人 橋倉直樹さん 松本市

営業日は不定期。場所は下町会館(松本市大手4)、龍門渕てらす(安曇野市明科中川手)|とゲリラ的に開くレストランがある。料理人の橋倉直樹さん(60、松本市女鳥羽3)が仕掛ける。
20年近く松本市の上土で「酒・食橋倉」を営んだが、2018年、惜しまれながら閉店。現在は富士見町のイタリアンレストラン料理長が本業で、不定期レストランは冬季のみの営業だ。
「酒・食橋倉」時代は、上土商店街振興組合の理事長を務め、松本大生と共にまちづくりを考えた。今年は組合に復帰、店を開きたい人と下町会館をつなげるつもりだ。富士見の店を退職後は、同会館でレストランを営み、若手オーナーの組織づくりもしたい。「街に恩返しがしたい」という。

3年ぶりに営業懐かしい味舌鼓

松本市の下町会館内「カフェあげつち」。15日は午前11時~午後2時の昼営業だ。メニューは「スパゲッティひき肉ビアンコ」「同ナスのトマトソース」(各1000円)と豆スープ(500円)などだ。
地元の人や松本大卒業生らが訪れ、懐かしい味に舌鼓を打つ。昨年、喫茶店ではなく飲食店の営業許可を取ったことから、14日の夜営業にはワインや自家製ベーコンなども登場した。
橋倉直樹さんが、大手4に「酒・食橋倉」を開いたのは26年前、35歳の時。常連客が多く、20年近く営業した。だが、売り上げの問題を抱え、エアコンなど設備投資も必要になった。妻の圭子さん(62)が体調を崩したことも重なり、閉店を決めた。
現在は、富士見町のカゴメ野菜生活ファームのイタリアンレストランで料理長を務める。19年の冬季休業中、下町会館を管理する上土商店街振興組合の依頼で、パスタなどを提供した。新型コロナウイルスの影響で、今年は3年ぶりのオープンとなった。

食で街を元気に定年後の計画も

定期的な営業日、営業時間はなく、告知はフェイスブックが中心のため、橋倉さんは自ら「ゲリラレストラン」と呼ぶ。15日昼に訪れた関優さん(26、飯綱町)は、松本大卒業生。「久々に行ってみたいという欲があり顔を出した。この味は3年ぶり。変わらずおいしい」と満足そうだ。
橋倉さんにとって上土は、思い入れの深い場所だ。同組合の理事長を務めたこともある。松大生や地元の人と協力し、街づくりに尽力した。「20年間(上土で)店を開かせてもらった。地元に貢献できたら」という気持ちは強い。
下町会館「カフェあげつち」を拠点に、街を元気にする仕掛けを模索中だ。「飲食店を開きたい人が、短期営業できるように使えたら。夢の実現を後押ししたい」
来年以降も富士見町の店が冬季休業中は、下町会館で営業する。橋倉さんが定年退職となる65歳以降は、同会館で自身の店をオープン、料理を提供したり、配達したりと、「食で街を元気にしたい」。地元の若手店主らが開くイベントを同組合が支援するなど、街に関わってもらえる場をつくることも考えている。
「人と街をつなげる窓口になりたい」。もう一度、上土と向き合う決意をしている。
1月は28日夜、29日昼(下町会館)、24、31日昼(龍門渕てらす)、昼午前11時~午後2時。夜午後5~8時。2月の営業日はフェイスブックから。橋倉さんTEL090・1042・3467